第301話 外店 4
だが、
あえて本当のことを言ってやるべきではないだろう。
そうでなければ
見るからに強靭な大男のひざが紅く染まっていく様を見れば、答えるまでもないではないか。
答えはひとつ、「やりすぎに決まってる!」だ。
「殺すなよ。殺生は禁止だそうだ。」
「大丈夫。ちゃんと聞こえてるよ。殺さなければいいんだろう。」
なんだか少しばかり恐ろしい会話が聞こえたようだが、
この連中を止めるのは大概馬鹿馬鹿しいことだと分かっていたし、正直
「それならこうしよう。この店の決まり通りに勝負をしようじゃないか。・・・
「貴様。なめているのか。」
「おぉ怖。そう睨むなよ。そんなつもりはないんだから。・・・虐めたくなっちゃうだろう。」
「いい加減にしろ。殺すぞ。」
「何を言ってるんだ。聞いてなかったのか。ここでの殺生は禁止だよ。・・・こんなにすぐに忘れられるなんて。
既に膝の痛みは忘れたようで、ぎりぎりと歯を食いしばりすっかり闘志満々で
「ここは君達の商いだ。できるなら誰か、ボクを雇ってくれると嬉しいんだけど。その方がここの道理に適っているだろう?どうかな。」
そんな
「
巨大な懇はこくりと一つうなずき、板を一枚と筆を一本
右端に丸みを帯びた漢字のような模様が描かれている。
看板なんかにも数字と共に同じ模様が書かれているところを見ると、どうやら金銭の単位が描かれているようだ。
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