第284話 脚休め 1
この
了解と感謝の言葉を口にした
『この男を嬉しがらせるような行動は、ここでは一切すべきではない』と。
争いごとを全く好まない
「さぁ。今日は全部ボクの驕りだ。存分に楽しんでいい。」
「ありがとう。」
大人しく彼に礼を言うと、『
初めての足湯は
この店、足湯を売りにしてはいるが、要は足湯のサービスがついた一口茶屋のようなもののようだ。
客はみな、団子やら田楽やらの軽食を手に、茶をのんだり酒を煽ったりと、のどかに楽しんでいる。
先ほど外で声をかけてきた女と違い、ここの女たちはみな一様に、弱弱しい気質を感じさせ線も細い。
女たちは、焦った様子でよたよたと寄ってくると、丁寧に頭を下げ一行を案内し始める。
「ふんっ。」
すかさず蒼は海神に何ごとか耳打ちをしているが、前を見ている
女たちの案内で奥へと移動し、勧められるがまま裸足になって足の先からゆっくりと湯につけてみると、熱すぎない清らかな湯はゆるゆると足の芯に熱を送り込んできて非常に心地がよい。
やたらと心細げに見える女たちの背を見送りながら、
「なぁ。さっきさ、海神になんの話してたんだよ?」
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