第267話 蒼の館 19
嫌なことにというべきか、面倒が省けたというべきか・・・ショクや黄色の妖鬼、不気味な腕の主は、ずるずるとその繋がりを明らかにしているのだ。
把握できている者たちが氷山の一角であったとしても不思議はない。
黒も
ましてや、
心の内では、こっそりと後を追って始末してしまいたい衝動に駆られながら、『
二人の反応を待ってから、
「あの男は私に用があるようだった。あれは
黒は小さくため息をついた。
「
「・・・・・・。」
「・・・・・・
黒の言葉に、
「感謝する。」
「ただ、僕の大切な人に手を出した時。話は変わる。そのことは覚えておいて。」
「うん。」
黒とは異なり、腕を組み目を伏せてこのうえなく険しい表情で二人の会話を聞いている
「
不安げに瞳を揺らす
「
「どういう意味だ。」
睨みつけられた黒は、そんなことは虫の羽音ほども気にしていない様子で平然と答える。
「自信がないんだ。
「まあね。君ほど強力な力があれば、何も迷わずに済むんだろうけどさ。」
「お褒めに預かり光栄だけれど、僕が強力なのではない。君が・・・とても臆病者なんだ。」
これには
だが黒は、これにも全く動じる様子なく、呆れたように鼻でわらう。
「なぜ怒る?臆病でなにが悪い?
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