第257話 蒼の館 9
「
黒の言葉に偽りはないのだろう、黒曜の瞳は光を失っている。
「でも・・・できなかったんだ。だから代わりに、
黒の言葉に、
「なぜ、私を殺さなかった。」
「さあね。あの時の僕は酷く弱っていたし、
「・・・それに?」
黒が微笑みをうかべ、小さく
黒は口に手をやり、
こっそり伝えたところで、名づけを行えば全て自分には知れてしまうのに、一体なんでこんな無駄なことをするんだ?
そう思った瞬間、嫌な予感が
とっさに海神を引き寄せたが、間に合わなかった。
黒は短い音を立て、
「おい!何を!」
浄化の術ですかさず触れた場所を清め、それでは全く足りないと、服の袖で
黒は一瞬視線を鋭くしたが、すぐに小さく笑い、先ほどの続きを口にした。
「2千年前の
「黒!」
「冗談だ。・・・・・・そんなにこすってやるな。腫れてしまうよ。」
もう一切の信用は無くなったと言わんばかりに、
あまりにもあけすけすぎる
「それより、さっきの君の
「嫌だ。
「
自分がどれほどのことをやってのけたのかなど、すっかり棚に上げている。
「
「もう二度とするな。君も妖鬼ならわかるだろう。いい加減理性じゃ抑えきれなくなる。・・・・・・ボクが知っていることなら答えてやる。聞きたいことはなんだ。」
「あの石は、一体どうやって君の元へ・・・照射殿へやってきた。」
黒の質問に、
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