第242話 混乱 3
白妙の心臓が、痛みに驚き大きく跳ね上がった。
さび付いた刃で無理やり肉をえぐりとっていくような
頭のてっぺんから氷水をあびぜかけられたかのごとき衝撃が、
「・・・
触れられれば即座にはじけ飛んでしまうほど凝縮しきっていた
「・・・・・・
蒼の痛烈な一言に、白妙は横っ面を思い切りひっぱたかれたかのような衝撃を受けた。
疑念に犯され、突き付けられた絶望に喘ぎながら、同時にずっと、
あの時、
澄んだ頭の片隅では、先ほどの
『
「・・・・・・
白妙の心は凪いだ湖面のようにひっそりと静まり返り、そこにぽつりぽつりと滴り落ちてくる感情を、ただ嚙みしめるように見つめていた。
あの優しく真っすぐな男のことだ。
例え操られていたのだとしても、仲間や
いつも皆の笑顔に囲まれていた彼が・・・その笑顔を惨たらしく散らした自分の罪を抱え、独りきりで・・・・・・。
そして、耐え忍んだ末に錯乱していった彼を・・・・・・私は役目のためと、欠片すら受け入れようともせず、刃を向けることで彼の心に応え・・・殺したのだ。
「
「どうする?君が聞きたいのなら、話してもいい。」
すかさず強くうなずいた
「さっきも言ったけど、ボクの配下の三毛という奴は、物についた記憶を少しばかりたどることが出来るんだ。」
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