第233話 白妙の心 2
沈んだ表情で目を伏せた
「
久遠のつく重いため息を聞き、
「確かに、これは子供には猛毒だ。・・・こんな淫らな声で焦がれる男の名を呼ばれたんじゃ、たまらないよ。・・・・・・ボクでも
「くそっ・・・。いいか。
言いながら
「
「・・・・・・もちろん、知っている。・・・ボクが、そのことを口に出してはいけないということも含めてね。」
蒼の答えに、久遠、翡翠、そして
居心地の悪い視線に絡みつかれても、
瞬く間に白妙の身を食い荒らしていた穢れを祓いきってしまうと、久遠と翡翠に向きあった。
二人と二人の間を分かつように横たわった白妙の呼吸は、先ほどとは比べ物にならないほど、穏やかになっている。
追い払う仕草で手を振りながら、
「先に言っておくが・・・ボクの全ては海神のものだ。そしてボクは
突然吐き出された、あまりにあけすけな言葉に、
一方の
正直な
「ボクは嘘はつかない。話したいことしか、話さない。・・・気になるなら自分で考えろ。気にならなければ捨て置けばいい。絶対に、ボクを巻き込むなよ。」
臆面なく言い放つその姿に、
この、
恐らく、この得体のしれない男でさえが畏れを感じる何かがこの話の先にある。
そしてそれを口にすることは、この男や
久遠と翡翠は胸の内に呆然とした疑問を抱えたまま、だが、
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