プレイヤーアビリティと新武器
ワルオンサービス二日目。
『今日のお知らせだよ♪』
ワルオン運営から、感謝の手紙と課金要素についてのお知らせが来ていた。
何かと思い、タップする。
内容は……、
「これからの課金要素について」
ワルオンの課金要素について、主に便利アイテム等を課金要素にしたいと思っています。この課金武器を買えば無敵になる、などのアイテムは売りませんのでご安心ください。
最初に考えているアイテムは『取得経験値とゴールドの増加』アイテムを予定しております。
詳しい情報については後日、お知らせいたします。
* * *
昨日は本当にイベントをクリア出来て良かった。おかげでレベルも40超えたし、9000ゴールドも手に入った。
いざ現実のお金に換金しようとしたら、このゲームの賢いところを見つけてしまった。
このゴールドはワルオンで物を買うときにも使うし、換金する時もこのゴールドを使う。つまりワルオンで使い過ぎたら換金するゴールドが無くなる。
「まだ5000Gしかない……」
実際に持っていたのは、たったの5000ゴールド。昨日一緒にイベントに参加したユイにお礼として半分あげてしまったからだ。
「あれ……、ランキングなんてあったっけ?」
メニュー欄を見てみると、ランキング画面が追加されていた。
明日からイベントのランキングが導入される。
プレイヤーレベル、所持ゴールド、倒したボスの数の多い順にランキングが出る。
そして、上位5人のプレイヤーには運営から豪華景品が届くらしい。
「えっと……、わたしは」
再びステータス画面を開く。
そして自分が何もスキル、アビリティを持っていないことに今気付いた。
これでは、何のとりえもないただレベルが少し高い女初心者プレイヤーになってしまう。
「プレイヤーアビリティ一覧はどこだ……」
メリルは必死にプレイヤーアビリティ一覧を探し始めた。探し始めて四分が経ち、ようやくプレイヤーアビリティ一覧を見つけた。
「げっ……、本当に武器を作るアビリティしかないじゃん……」
鍛冶師は主に武器、防具を作るプレイヤー職業である。
頼まれた物を頼まれただけ作り、自分でも作ることもある。
だが武器、防具を作るだけで鍛冶師の仕事は終わる。
しかし武器を作るのもそう簡単ではない。
「金槌がある……?」
なぜ金槌を持っているのかよくわからないメリルであったが、その金槌は鍛冶師にとって武器を作るために一番必要な道具であった。
「――えいっ!」
試しに金槌で軽くナイフを叩いてみた。
『プレイヤーアビリティ:武器製造Lv1を取得しました』
(自身で簡単な武器を作ることが出来る)
「ふむふむ……、自分で弱い武器なら作れる!? やったー! ついに鍛冶師らしいことが出来る!」
「もしかして、もう一回叩いてみたらレベル上がったりして……?」
興味本位でもう一度、今度は思いっきり金槌でナイフを叩くとバラバラに分かれてしまった。
「ああああああああああああああ私の大事なナイフがあああああああ……!!!!!!!!!」
(落ち着けわたし、唯一の武器のナイフが無い今、私はどうやって戦えばいいんですか。いや、私は鍛冶屋なんですから。そっか、自分で作っちゃえばいいんだ!)
本来、鍛冶師は武器を作るだけだが、この鍛冶師は止められなさそうである。
わざわざ武器を作らなくても買えばいいと思ったが、このワルオンには武器屋が出来ていない。
それとも存在していないのか。
そのため、新しい武器を手に入れるにはボスを倒してからのドロップか、鍛冶師に作ってもらうかの二択である。
そのため、しばらくの間初期武器を使っている人が意外と多い。
「剣の形に並べて……、えいっ!」
バラバラになったナイフの欠片を合わせ、金槌でとにかく思いっきり叩き続けた。
十回、二十回、そして三十回目……、素材が融合し一つの剣に変化した。
『白き初級の剣を入手しました』
『プレイヤーアビリティ:製造安定Lv1を取得しました』
(武器、防具を製造する際に失敗率を低下させる)
「やった!」
これで二つのスキルを取得し、新しい剣も手に入れることが出来た。
しかし鍛冶師が本当に剣を扱う事ができるのか、メリルは心配そうに思っていた。
「もっともっと!スキルを取得して自分で好きなように武器を作るぞ〜!」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
【変更点】
『スキル 武器製造Lv1』
↓
『プレイヤーアビリティ 武器製造Lv1』
【スキル】
~が発動するのがスキル。
例【スキル名!】
『プレイヤーアビリティ』
発動しないしないのがアビリティ。
【】⇒スキル
『』⇒プレイヤーアビリティ
ご理解よろしくお願いします
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