断章Ⅱ「地球滅亡まで、あと40,000,000km」

 此処ではない何処かでのこと。


 『奴ら』は発見した。そう、唯でさえ只事ではない、たった一つを。


 『奴ら』は相も変わらず理解出来ないコミュニケーション手段、つまり、頭を激しく振り回すことで、お互いの激情を理解し合っていた。

 そのコミュ二ケーションの合間に、聞き覚えのある、しかし確実に何かが違う音が混ざる。


 「見ツケタ、見ツケタ、ヤッパリ日本ニアッタ」

 「アッタアッタ、日本ダッタ。間違ッテナカッタ。アレ我々二必要」

 「日本ノ本読ヨンデ勉強シタ言葉使ッテ交渉スル、日本人我々怖ガッテル、絶対交渉応ジル」


 地球滅亡まで、あと40,000,000km。

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