断章Ⅰ「地球滅亡まで、あと260,000,000km」

 此処ではない何処かでのこと。


 『奴ら』は狙っていた。そう、ただの、ただ一つを。


 『奴ら』は俺たちの理解できないコミュニケーション手段で、お互いの意思を交わし合う。

 その手段とは、頭の振り回し加減で、意思を表出し合うというモノ。

 

 そんな『奴ら』が今、目的達成のために、頭を抱える思いで頭を振り回しながら読んでいるそれは、日本語で書かれた文庫本。


 地球滅亡まで、あと260,000,000km。

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