第5話 俺の受難
俺はバイトもなく、たまたま大学の講義が休校になり一日休みとなり、まったりとした一日となっていた。
俺の名前は渥盛拓哉。適当にテレビのチャンネルを変えている。
「ホント、朝やってる民放のワイドショーつまんないな」
俺はテレビに文句を言いながらチャンネルを変えていると
『おい、拓。今時代劇がやっておったぞ。それが見たい』
俺の息子銀が言ってきた。銀は俺にぶつかって取り付いてしまった宇宙人だ。この宇宙人のおかげで助かったことはあるのだが、何せ俺の息子の場所にあるので人前でチャックを下すのは気が引ける。というか、只の変態だ。
だけど、宇宙人だけあって強い。俺も本当は銀に食われていたかもしれないから本当に助かった。
俺は銀の言っていた時代劇にチャンネルを変えた。
『この門所が目に入らんかー。かっこいいのー』
「ほんと銀はじじ臭いな」
銀はある時代劇の台詞を言う。
そんな時だ。
俺のスマホが鳴った。何か、嫌な予感がよぎる。これを取ってしまうと俺の休日が飛んでしまう予感がする。
『何だ。見ないのか?』
「んーーー。分かったよ」
俺は取るか取るまいか考えていたが、スマホを取りメールの内容を見る。
【阿澄:た、助けて・・・】
俺はメールの文章に目を見開き、直ぐにメールを打つ。
【拓哉:どうしたんですか?今、何処にいるんですか?】
【阿澄:・・・家】
【拓哉:今、行きますから待ってて下さい】
俺はメールを返すと行くため支度をしていた。
『どうしたのだ、拓』
「何か、阿澄さんヤバいみたいなんだ」
俺は焦った。
時代劇を見ていた銀が聞いてくる。俺はメールの内容を見せるとすぐに家を出ることにした。
俺は前、酔っぱらった阿澄を家に送った事あるから家の位置は大丈夫。俺は、バイクを走らすと阿澄さん家に到着。それなりにでかいマンションだった。下の玄関はオートロックになっており、
俺はバイクを降りると阿澄さんに連絡を入れた。
【拓哉:大丈夫ですか?部屋って何号室になります?】
【阿澄:えぇと、403号室】
【拓哉:今から部屋に行きますんでオートロックの番号教えてください?】
俺は阿澄さんからオートロックの番号教えてもらい入ると403号室に向かった。
「ここだ」
俺は阿澄さんに言われた部屋にたどり着く。俺はメールで着いたことを連絡すると
返信が返ってきた。
【阿澄:鍵開いてるから入ってきて・・・・】
俺は不用心だなと思いながらドアを開ける。
「阿澄さん。お邪魔します」
俺は中に入ってくと奥から声が聞こえてきた。奥に阿澄さんがいるようだ。薄暗い廊下を歩き、リビングにつながるドアを開けたその時だった。
「うぁ」
その、リビングだと思われる部屋はごみや服が散乱し、足の踏み場もない状態だった。キッチンは食器が洗ってない状態で流しからは何とも言えない匂いがしてきて俺は意識を失いそうになる。
しかし、阿澄さんが見当たらない。
『これは、酷いな。地球人はこんなところで暮らしているのか?』
「これ、普通じゃないから信じるな」
流石の銀も驚いていた。
「阿澄さん、何処です?」
「ここよ」
阿澄さんの声が聞こえる方に視線を向ける。その声の方からはおそらくベットがあると思われる高さの所。服の山の下から手だけが出ていた。どっかの 俺はバイトもなく、たまたま大学の講義が休校になり一日休みとなり、まったりとした一日となっていた。
俺の名前は渥盛拓哉。適当にテレビのチャンネルを変えている。
「ホント、朝やってる民放のワイドショーつまんないな」
俺はテレビに文句を言いながらチャンネルを変えていると
『おい、拓。今時代劇がやっておったぞ。それが見たい』
俺の息子銀が言ってきた。銀は俺にぶつかって取り付いてしまった宇宙人だ。この宇宙人のおかげで助かったことはあるのだが、何せ俺の息子の場所にあるので人前でチャックを下すのは気が引ける。というか、只の変態だ。
だけど、宇宙人だけあって強い。俺も本当は銀に食われていたかもしれないから本当に助かった。
俺は銀の言っていた時代劇にチャンネルを変えた。
『この門所が目に入らんかー。かっこいいのー』
「ほんと銀はじじ臭いな」
銀はある時代劇の台詞を言う。
そんな時だ。
俺のスマホが鳴った。何か、嫌な予感がよぎる。これを取ってしまうと俺の休日が飛んでしまう予感がする。
『何だ。見ないのか?』
「んーーー。分かったよ」
俺は取るか取るまいか考えていたが、スマホを取りメールの内容を見る。
【阿澄:た、助けて・・・】
俺はメールの文章に目を見開き、直ぐにメールを打つ。
【拓哉:どうしたんですか?今、何処にいるんですか?】
【阿澄:・・・家】
【拓哉:今、行きますから待ってて下さい】
俺はメールを返すと行くため支度をしていた。
『どうしたのだ、拓』
「何か、阿澄さんヤバいみたいなんだ」
俺は焦った。
時代劇を見ていた銀が聞いてくる。俺はメールの内容を見せるとすぐに家を出ることにした。
俺は前、酔っぱらった阿澄を家に送った事あるから家の位置は大丈夫。俺は、バイクを走らすと阿澄さん家に到着。それなりにでかいマンションだった。下の玄関はオートロックになっており、
俺はバイクを降りると阿澄さんに連絡を入れた。
【拓哉:大丈夫ですか?部屋って何号室になります?】
【阿澄:えぇと、403号室】
【拓哉:今から部屋に行きますんでオートロックの番号教えてください?】
俺は阿澄さんからオートロックの番号教えてもらい入ると403号室に向かった。
「ここだ」
俺は阿澄さんに言われた部屋にたどり着く。俺はメールで着いたことを連絡すると
返信が返ってきた。
【阿澄:鍵開いてるから入ってきて・・・・】
俺は不用心だなと思いながらドアを開ける。
「阿澄さん。お邪魔します」
俺は中に入ってくと奥から声が聞こえてきた。奥に阿澄さんがいるようだ。薄暗い廊下を歩き、リビングにつながるドアを開けたその時だった。
「うぁ」
その、リビングだと思われる部屋はごみや服が散乱し、足の踏み場もない状態だった。キッチンは食器が洗ってない状態で流しからは何とも言えない匂いがしてきて俺は意識を失いそうになる。
しかし、阿澄さんが見当たらない。
『これは、酷いな。地球人はこんなところで暮らしているのか?』
「これ、普通じゃないから信じるな」
流石の銀も驚いていた。
「阿澄さん、何処です?」
「ここよ」
阿澄さんの声が聞こえる方に視線を向ける。その声の方からはおそらくベットがあると思われる高さの所。服の山の下から手だけが出ていた。どっかのB級ホラー映画か、怖いよ。
俺はその手を恐る恐る引っ張り声をかける。
「阿澄さん大丈夫ですか?」
「大丈夫よ」
その手の先には阿澄さんの疲れ切った顔が出てきて、正直ビビった。しかし、この部屋の惨状は酷い。俺の部屋と広さはさほど変わらないけど、家電の数が多い。流石、社会人と言う感じだけどこの片付けられない感は酷い。
「どうしたんですか?この惨状」
「あぁ、ありがとう。渥盛君。ここ最近仕事が忙しくて、部屋が片付ける暇が無かったの」
「いや、ここまでなるのはおかしいですよね」
「・・・・ごめん。片付けるのめんどくさくてさ」
阿澄さんは舌を出しててへって顔をした。正直可愛い。
「可愛く誤魔化しても駄目ですって」
俺は頭を抱えた。
「じゃぁ、これ片付けるの手伝って」
「え゛ぇ」
さらに阿澄さんは無茶なことを言ってきた。
「あの、俺、今日休みなんですけど・・・」
「どうせ、最近の若者は休みにマスターベーションしてるだけでしょ」
「な、な、な、何、言いだすんですか?そんなことしてないですよ」
俺は阿澄さんの言葉に顔を赤くし焦る。この人はいきなり何を言い出すんだよ。
「お、顔を赤くして可愛いぞ。大学生」
「か、揶揄うの辞めて下さい。分かりました。これから、この部屋を片付けましょう」
俺、休みなんですけど、言える雰囲気じゃない。俺はその事を言うのを諦め、阿澄さんの部屋の片づけを手伝った。まず、食べ残しや汚れた食器を洗い、食器棚に収容する。生ごみや燃えるゴミ、燃えないゴミを分別した。冷蔵庫の中には割と綺麗に整理されていたが賞味期限が切れた野菜や乳製品が出てきたので捨てた。野菜は変色している物が多く、乳製品はほとんどがチーズでちょっとカビがついてるものもあった。
「何でチーズ・・・」
「チーズは発酵食品だから賞味期限過ぎてもいけるかなと思って、偶に晩酌のつまみで食べてた」
「お腹壊しますよ」
俺は呆れていた。
「料理できるんですよね」
「出来るよ。でも、仕事から帰ってくると作る気無くなっちゃって。コンビニやスーパーで出来合いもの買って食べちゃうし」
「栄養偏りますよ。分かりました。今日は全部片付けたら俺が何か買って来て作ります。だから、一緒に片付けましょう」
「えっ、いいの?やるやる」
阿澄さんはうれしそうな顔で俺の顔を見てくる。
とりあえず、キッチン周辺の片付けは終了した。次はリビングの片付けだけど、服やいろんな書類が散乱していて分けるの大変だ。
「とりあえず、いるものいらないもので分けましょう」
俺は周辺にある書類の束を阿澄さんに確認し、分別する。書類はほとんどがいらないもので意外にあっさり片付く。
「うわっ」
俺は服の山を片付けているとピンクのブラとピンクのショーツが出てきて、驚いてしまった。
「あっ、ごめん。それ私の」
「何でこんなところに・・・」
「ちょっとタンスに入れるのが面倒でね。そこに置いてあるの。洗ってあるから大丈夫だよ」
「嫌、そういう問題じゃないですよ」
俺はその下着を阿澄さんに渡すとベットの下の引き出しに入れた。下着類は阿澄さんに任せ、俺はスーツやワイシャツ類をたたむと指定のタンスに入れた。
『もう、片付いたか、拓』
「まだだよ。銀も手伝えよ。お前も暇だろ」
『お前がチャックを開けてくれれば、手伝うがこの状況でやっていいのか?』
俺がチャックを開けながら作業をすれば、阿澄さんに絶対馬鹿にされ突っ込まれる。只の変態扱いになる。銀は俺がそれを出来ないことを分かって聞いてきたに違いない。
「止めとくよ」
『なら、拓の男らしい働きを見させてもらうかの』
「あぁ、そうしてくれ」
『後、チリドックに書いてあったラッキースケベを出来るといいな』
「無いよ」
俺は、銀の揶揄いに否定した。しかし、銀は本当にチリドックを教本にしてるのかよ。あれ、中学生の聖典だよ。書いたのは編集者だけど。
「誰と喋ってんの?」
「あっ、独り言です、阿澄さん」
「あら、そう」
阿澄さんは俺に聞いてきた。俺は銀と喋っていることを誤魔化した。流石にあそこが宇宙人ってばれたら馬鹿にされるよ。
阿澄さんの部屋の片付けもあらかた終わった。大分部屋が綺麗になったと自画自賛してしまいそうだ。しかし、時の流れは速い。窓の外はもう夕暮れになっていた。
「これぐらいでいいですか?阿澄さん」
「もう、最高ありがとうー」
阿澄さんは目をキラキラさせて俺に抱きつき喜んでいた。
「止めてください。ごみ捨てついでに晩御飯の食材、買い出し行ってきます」
「えぇ、いいの?」
「だって冷蔵庫の中、酒とつまみのチーズしかないですし。何か作れって言われても出来ないですよ」
阿澄さんは口元を押さえ、喜びを堪えていた。何かその姿がどっかのポスターに見えてきた。え、私の年収みたいなあざといポーズだ。
「何で、こんなに可愛いのにフラれるんですか」
「そんなの私が聞きたいわよ」
阿澄さんは鼻をふんと鳴らす。
「飲みでのあれがいけないんじゃないですか?」
「してないわよ。ガチで彼氏が欲しいだけだから」
俺は、その言葉を聞いてあることを思いつく。
『恐らく、彼氏欲しいオーラが出てるから、相手がそれを感じてひいてしまうのではないか?』
銀は俺の代わりに阿澄さんに聞こえる形で言ってしまう。俺も同意見だ。阿澄さんの押しが強すぎて相手が引いてしまうに違いない。
「な・何ですって」
阿澄さんはショックを隠し切れずにいた。俺はその姿を見て阿澄さんを擁護する。自分(銀)が下げる事を言って、俺が気分を上げる事を言うなんてどこのマッチポンプだよ。
「もうちょっと、柔軟な対応で行けば男はイチコロですよ。阿澄さん」
「わ、わかったわ。今度こそ、頑張ってみる」
「その息です。ちょっと、ごみ捨てと買い出しに行ってきます」
俺は阿澄さんを勇気づけ、マンションを出た。マンションの前には住人の専用ごみステーションがあったのでそこに捨ててから、スーパーへ向かった。
俺はスーパーに着くともやし、けいちゃん、みそ、インスタントだし等々を買い物かごに入れる。内容的に炒め物に、味噌煮ぐらいかなと俺は考える。レジはセルフで自分で会計するタイプだった。俺は阿澄さんから預かったお金を精算しているとあそこから声がした。
『拓は主婦じゃなくて主夫だな』
「うるさいぞ、銀」
俺に皮肉を言ってきたので、自分の息子(銀)を叩いたのだが痛みは自分に返ってきて、自分の息子(銀)を押さえる。
『痛いのはお前だぞ、拓よ』
「痛っ!」
俺は銀の言葉に虚しさを感じた。あぁ、そうだった銀は俺の息子に引っ付いた宇宙人だった事を。
「もう、帰ってご飯の支度しないとな。阿澄さんが腹すかせて待ってるしな」
『お前はおそらく尻に敷かれるタイプだな。性格的に』
俺は息子に性格を診断された。なんか、最近の俺の生活を思い出すと銀の言っていることが正しく思える。特に阿澄さんに・・・
しかも、俺の大事な休日が彼女でもない人の部屋の片付けを手伝って、晩御飯を作る事までするなんて、不幸なのかもしれない。
でも、恋も出会いまだまだこれからだ。俺は気を取り直して行こうと決心する。それに宇宙人の銀が取れる方法も考えなきゃならないし、考える事はたくさんある。とりあえず先の事は解らないけど、今は阿澄さんに夕食を作ってあげることが先決だ。
俺は阿澄さんのマンションに戻り、夕食を作ることにした。
俺のささやかな休日は終わった。
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