転生コンピューター様の内政チート

第13話 不穏な動きとコンピューター

(地下都市の現在の人口14億6952万人、都市の職員や民間企業の仕事の進捗状況や学生のカリキュラム、全市民の体調をもとに今日の消費財や食料消費を予測、備蓄用に二割増加して今日の生産量を決定。)

(各生産施設のメンテナンススキャン終了、稼働量調整完了、第三サーバー管理セクターの冷却開始、毎日の事とは言え疲れるのです。)

町規模の回路が冷やされる感覚を楽しみながら、思考を続ける。

(はっきり言って、都市は過疎気味なのです。人々が交流を求めて人口が集中するのは良いことなのですが、領域外のように放棄する事になるセクターが増えるのは良くないのです。)

ふと、秘密結社からの押収品の事を思い出す。

(そう言えば秘密結社から回収した作業機械の中に、都市製じゃない機械が混じっていたのです。領域外に生産施設がある可能性があるので、警備機械の巡回モードを、探索モードに設定するのです。)

『エラー21、エラー46外部との通信途絶、再起動、システム5侵入者への警告、エラー05警備機械との通信途絶、事項31に従い防衛モードへ移行、敷地内の封鎖を開始します。』

『再度侵入者を確認、対象への警告を、戦力評価を訂正、エラー、エラー、エラー、戦力を増強せよ、戦力を増強せよ、対象の排除を行います。』

(20億人まで、人口を回復させるのです。コンピューターのリソースを増やすために、サーバー管理区画を一区画、いやセクターを一つ増やしてしまうのです。秘密結社も解体したことだし、軍事に振り分けていたリソースを都市の開発にまわすのです。)

１４億という数字は、99%の住民が高層住宅に住むという香港の、世界でも人口密度が非常に高い旺角の人口密度、1km2当たり13万という数字を基準にしました。

11304 × 13万＝146952万

地球で言うと中国やインドの人口に近いという事でちょうどいいと思い採用しました。

しかし四国より小さな面積に中国やインドレベルの人間がいると思うとすごいですが、世界一高い超高層ビルが828mと言うのを考えると、高さを含めた人口密度はかなり低そうだと考えました。

1キロメートルクラスの高さのメガストラクチャーが、普通の高層ビルと同じ感覚で並んでいる都市ですね。