第4話 メガネクンと水野さんっ★
「浅川っおはようっ!」
出勤早々に会ってしまった…。
「おはようシンジっ!今日も相変わらずイケメンねっ★」
そう言うと真実は照れたように笑う。
「おはようございます!」
「ああ、おはよう。」
次々と挨拶される真実…。
「なあにっ?シンジってずいぶん顔が広いのね。イケメン効果かしら…。」
そう言うと真実が少し困ったように笑う。
「まあ…そんな所だな。」
真実と2人でエレベーターに乗る。
私の所属する階のボタンを押してくれた真実。
「ありがとっ★」
他愛もない話してこの前のことを思い出さないようにする。
…真実とのエッチはすごい気持ち良かったし、とても優しくしてくれて…勘違いしそうになる。
でもあれはあくまでも…私が真実を襲った結果であり、決して真実が私の事を好きになってくれたわけでも何でもない…。
…期待はしない方がいい。
間もなくエレベーターが目的地に着きエレベーターを降りる。
「じゃあねっ★」
真実に笑いかけてエレベーターを見送った。
★
「水野さんおはようっ★」
既に出勤していた水野さんに声をかける。
「浅川さんおはよう。この前はごめんね。」
…水野さん朝からご機嫌ね。
「透クンの誕生日、上手くいったみたいね?」
「うん。でも結局透がご飯作ってくれたんだけど…。しかも私が好きなものばっかりで…。」
困ったようにでも嬉しそうに水野さんが微笑む。
…水野さん幸せそうだな…。
可愛い子がニコニコしているのを見るのは好きだ。
私は1日ご機嫌の水野さんを見ながら仕事をする。
「ねえ水野さん、金曜日呑みに行かない?」
突然誘うときっと家でご飯を作って待ってる透クンに悪いなと思い早めに誘った。
「金曜日か…」
水野さんが少し困ったような顔をする。
「何?金曜日大事な用でもあるの?じゃあ他の日でもいいからっ。」
「うん…それなら良いよ。金曜日はちょっと…。」
照れたように笑う水野さん。
…金曜日は透クンとのんびり過ごせる日だから早く帰りたい様子だ。
…透クンってなんでこんなに愛されてるのかしら…。
透クンが羨ましい…。
でもまあ約束は取り付けたしいいかっ★
★
約束の木曜日、仕事終了後に水野さんと呑みに行くため早めに片付けを始める。
「お疲れ様、2人とも今日は早く帰れるのか?」
背後から颯爽と現れたイケメンメガネ…。
「うん。今日は浅川さんと呑みに行こうって約束してるの。」
「お財布担当なら一緒に来ても良いわよっ★」
そう言うと真実は楽しそうに笑った。
「すぐには行けないから先店行って呑んでろよ。後から行くから。」
行きつけの居酒屋に入る。
水野さんはあまりこういうのに慣れていないようだ。
なるべく静かな場所…壁際の席に座ってやっと安心したように水野さんが微笑んだ。
「じゃあ、乾杯っ★」
美人を見ながらのお酒は最高に美味しい。
しかも昔からお気に入りの子と呑むお酒は尚の事っ。
お酒が入ってほんのりピンク色になった水野さんは最高に可愛かった。
高校を卒業してからの透クンとのその後の話を根掘り葉掘り聞く。
お酒の力のおかげで水野さんの口は軽くなり、少しだけならエッチな話も聞かせてくれた。
例えば透クンとの初エッチはいつだったかとか…。
「透クン水野さんとのエッチを大学まで我慢したなんて…意外ね。」
「うん。自分で責任とれるようになるまではって…私は逆で、透とずっとエッチしたくてたまらなかったんだよね。」
いつの間にか女2人でエッチな話で盛り上がる。
「楽しそうだな。何の話してるんだ?」
真実も仕事が終わったのか合流する。
「別に…女の子同士の話よ★」
真実が私の隣に座る。
隣に座った真実と手が触れる。
「…ごめん。」
スッと真実が手を引く。
「…ううん。」
お腹の奥の方が疼くのを感じながらお酒を呑む。
…やっぱりこの兄妹似てるな…。
まあ双子だから似ていて当然なんだけど。
…まさに両手に花ってこの事よね。
真実と水野さんを見ながら呑むお酒は美味しい。
「はあ…。綺麗なものを見ながら呑むのって最高に幸せねっ」
そう言うと2人とも微笑む。
本当に楽しかった。
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