第3話 メガネクンっ★
「…なんてな。ちょっとからかっただけだ。…悪かったな。」
真実は笑いながらグラスに残ったお酒を呑み干した。
「…。」
そんな真実の横顔を見つめる。
…。
相変わらず本当…イケメンだ。
真実は私が見つめるのに気づくと微笑む。
「怒ったか?本当…ごめんな…。」
ふわりと真実に頭を撫でられる。
「んっ…シンジっ…。」
照れ臭くなり真実の手を掴む。
…真実の手ってこんなに大きかったんだな…。
真実の手をそっと撫でる。
昔はこの手にどんなに触られたいと願っていたことか…。
…真実に触るのも触られるのもすごく好きだった…。
真実の手を撫でていると不意に手を握られた。
真実…酔ってるのかしら…。
自分も酔い始めていたし…真実の手を離す気も起きなかったのでそのまま手を繋いだまま呑みつづける。
★
…あったかくて…気持ちいい。
こんなに気持ちのいい眠りは何年ぶりだろう…。
その温かいぬくもりにしがみつく。
ふわっと後頭部を大きな手に撫でられて…!?
ハッとして目覚める。
…。
そっと顔を上げるとすぐそばには整った顔立ちのメガネを外して眠っている真実の姿があった。
…ぼんやりと昨日の記憶を辿る。
確か手を繋いで…。
う〜ん…照れ臭さもあってそれを隠すためにお酒を呑んだ所までしか覚えてなかった。
思いっきり真実の上で眠っている。
とりあえず真実の温もりが気持ち良かったしせっかくなのでそのまま温かい真実の胸に顔を押し付ける。
真実もちゃんと服を着ているし、私もちゃんと下着を身につけてるし…何もなかった…のよね…?
…でも本当に幸せな気分だった。
ずっと好きで…抱きしめられたかったヤツの胸で眠ってる…。
一度は諦めたけれど、こうしてそばにいるとやっぱり好きだと思った。
すっかり陽は昇っているのか引かれたカーテンの隙間から陽射しが入り込んでくる。
「眩しいっ…。」
…陽の光で照らされながら眠る真実の寝顔はとても綺麗で…。
気づいたら真実の顔に触っていた。
真実に触れていると昔の感情が蘇ってくる。
それは同時に痛みを伴うものだった。
メガネを外して髪を下ろした真実は若干幼く見える。
…真実が…好きだったな…。
思わず眠っている真実の唇にキスしてしまっていた。
…。
…真実が…好きっ。
一度キスをしてしまうと我慢できなくなってしまう。
もう一回だけっ…。
そっと真実の唇に自分の唇を重ねる。
真実の唇…柔らかいっ…。
身体の奥が疼き出してしまう…。
…好きな人とキスするのってすごい気持ちいいのね…。
「んっ…。」
真実が目を覚ます。
超至近距離で真実と目が合う。
「あさかわ…?」
不思議そうな顔をする真実。
…止められそうになかった。
「シンジっ…好きっ。」
寝起きの真実に三度目のキスをする。
そっと真実の唇を舐める。
真実の唇を舌でこじ開けて真実の口の中を舌で探る。
真実の舌がそっと差し出されたのでその舌を吸う。
…脳が痺れていく…。
真実と舌を絡めながらキスをし続ける。
「っつ…お前こんなことっ…いいのかよ?」
真実がそう言いながら私を引き離す。
「いいって…?」
「そのっ…ダンナとか彼氏とかっ…。」
赤くなっている真実。
…気にしてくれてるのだろうか?
「うん。今はどっちもいないしヘイキよ。
ねえそんなことより真実って女の子ともエッチ出来るのかしら…。」
「っ…。」
真実の下半身をそっと撫でる。
★
「浅川…ごめん…中に…。」
真実に抱きしめられる。
「ううん…今日は大丈夫な日だから…。」
真実の首筋に額を押し付ける。
「でも女の子とでもエッチできるって分かってよかったわね。」
「…ああ…。」
…まだ繋がったままの真実の一部をキュッと締め付ける。
「んっあさかわっ…。」
切なそうな声を上げる真実が愛おしかった。
「シンジっ…もう一回エッチしよ?」
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