第41話 松本楓(まー吉)の憂鬱①

田嶋夢から話を聞いて以降


夜な夜な集まり

ヒソヒソ話をする

みしゅなん、ゆみゆみ、まー吉の3人。


その集会は5回を越えて

熱を帯び


遂に今晩


佳境を迎えようとしていた。



みしゅなん「では、先ずは情報収集からと

言うことで・・・・」



ゆみゆみ「おい、ホントにそれで大丈夫なのか?」


みしゅなん「断片的だけど確かだよ」






みしゅなんは、自身のTwitterに


大胆にも

【岡山の鈴木四郎の母さん】と

タイトルを貼り

トークを募った。



5回開催をした中

大半は賑やかしだったけれど


なんと!


数人だけ

【知っている】と

名乗りを挙げる者が現れた。



ネットの力、恐るべし・・・・。



ゆみゆみ「おいおい!鈴木四郎も入ってんじゃねーのか?

バレてどーすんのよ!」



みしゅなん「それは愚問だな、あの家は【脳筋一家】とリサーチ済だよ」


ゆみゆみ「脳・・・なんだそりゃ?」


みしゅなん「アナログって事!

あそこん家は皆ガラケーだし、パソコンの

キーボードはおろか、マウスすら知らん家庭だよ」


ゆみゆみ「私は知ってるぞ!・・・・だから?」


みしゅなん「あっそうだった、お前も脳筋だったな太田君よ」


「要するに、ネットの存在を認めていない奴等だから、周りがどう言おうが信じないから

安心なんだよ」


ゆみゆみ「確かに、俺も信じない」


みしゅなん「ある意味それが正解だけどね」


みしゅなん「兎に角、情報収集にはもってこいなのさ!絶対にバレない」



ゆみゆみ「だが、その数人の奴らも怪しくないのか?」



みしゅなん「文章はね、だけど【Word】は信憑性が高い」


ゆみゆみ「どゆこと?」



みしゅなん「地元の人しか使わないWordってあるだろ?」


みしゅなん「そのWordが、例の数人から出たのさ」



そのWordーーーーーーーーーー


児島市内勤務、児島駅、⚪⚪スーパー、

⚪⚪洋菓子店、倉敷児童相談所


ーーーーーーーーーーーーーーー


※児島とは、瀬戸内海に面した、田嶋夢が住む(玉野市)の西隣にある半島で

近くには、瀬戸大橋や

バンジーで有名な鷲羽山ハイランドがある。

日本デニムの発祥地でも有名。

ーーーーーーーーーーーーー


ゆみゆみ「めんどくせぇから、四郎を締め上げようや!」


みしゅなん「直接関わるなとレギュレーションを貼られた以上、それは無理だな」


みしゅなん「面倒だけど、遠回りしよう」


ゆみゆみ「めんどくせぇな」




ゲーム感覚でしかない3人


又夢から怒られそうだ・・・・。




作戦内容は

松本楓(まー吉)は

鈴木四郎に片想いな後輩になりきる。

無論面識が無い為

直接本人だとボロが出るから

そこまで知らないであろう【母親】に接近して

勇気づける程(てい)での【お守り】を

彼(鈴木四郎)に渡して貰う様に

お願いする。


そしてそのお守りには

盗聴器が仕掛けられていて


内容をみしゅなんが盗み聞きする形で

情報を集めるという流れ。


みしゅなん「森田匠が、定期的に四郎の家に

学校の伝達等々持っていってるのを知っているから、森田に聞きたい内容を言わす様に

吹き込む」


ゆみゆみ「どうやって?」


みしゅなん「私が【児相】の振りをして

森田匠の学校の先生に根回しをするさ。」



楽しそうなみしゅなん。



斯(か)くして

盗み聞きやなりすましが【犯罪】という認識が無いまま

スパイ気取りのみしゅなんは


まー吉にGOサインを出すこととなる。





みしゅなん「黒幕は誰かな?」






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る