第47話 3つの選択肢

「何で誰も言ってくれなかったの!僕は今の今まで全裸だったじゃん!産まれたままの防御力0の状態で戦っていたんだよ。一撃死だよ、訳がわからないよ!。」

僕は憤りにまかせて2人に厳しく当たった。

いきりたった。


「いやゆずる、そんな一部分だけいきりたたれても…。」

「きゃっ」

「立ってないよ!誤解されるでしょ!何イチモツ勃たせていきり立ってる奴になってるの僕!」

当然抗議しておいた。


「悪かった悪かった。ほらオレ異世界人じゃん。だからゆずるが全裸でも気にしてなかったんだ、もちろんこころも。」

「ごめんねゆずる。私もゆずるの全裸がごく自然だったから、ね?」

「えっ異世界人だから全裸でも気にならないの?異世界ってみんな全裸なの?」


「いや、そんな奴はいないぞ。」

「ええ、そんな人みた事ないわ。」

「どっっせえええええええええいいいい。」

僕は近くにあったソファーにがっぷり四つで組んで

投げ飛ばしてやろうと思ったがビクともしなかった。


諦めた。


「ゆずる諦めるんだ。ぷぷ」

「頑張ってゆずる。ぷぷ」


「もういいから、服出してよ。着替えるから。」

服を出してもらいその場で着替えた。

もちろん2人に見守られながら。


普通は着替えてる時目をそらすでしょう。

こっちも負けじと堂々と着替えてやったけどね。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「オレから話そう。まず今回の爆破は政府筋だと思う。」

「政府筋が何でレイ君や僕たちを?」


「近藤のじいさんが言ってたようにオレの事が怖くなったのだろう。」

「付き合いはあったの?」


「付き合いという馴れなれしいもんじゃない、お互いがお互いを利用する利害関係だな。」

「利益?」


「オレの存在を認めてもらうと共に向こうからはやりすぎない限りオレの行動に目を瞑るって感じかな。」

「やりすぎない限りって殺人も含まれているの?」


「ケースバイケースだな。俺が排除してた奴はだいたいが極悪人だ。政府としては大ぴらにコメントはできないだろうが喜んでいたと思うぜ。」

「すげー!リアルマダーライセンスを持つ男じゃん。」


「もちろん今までに善良な市民に手をあげた事はない。一時の感情で愚行を犯すような事は何もな。」

「善良な僕はいままでに何度も手をあげられてますけどね。」


「向こうに頼まれて何人も治療してやった事もある。今頃は苦しんでだろうけどね、くくくく。」

「そうなのだ、レイ君の治療を受けた人は気分次第で治療箇所を解除されて痛みが2倍になって返ってくるんだった。確かそういう設定だったよね?」


「設定とか言うな。そういう誓約の上での魔法だっただけの事で俺に非はない。もちろん関与していない奴らは解除していないがな。」

「いままでWinWinだったのに何で急に排除するんだろうね?」


「このままオレを野放しにしておけば厄災が起こりかねないと懸念する奴が現れてもおかしくはないさ。例えオレにそんな野望は無くともね。」

「僕だったら野望だらけだからすぐに排除されるところだったよ。」


「ゆずるは欲望がむき出しだからな。」

「不潔よ!むき出しだなんて、丸出しに次ぐ不潔さよ!」

「いや、こころさん全然下ネタじゃないんですけど…ちょいちょい入ってくるよね。」


「だから今回は警告を含めてオレに近しい存在、つまりゆずるの暗殺だろうな。」

「えっ僕が狙われてたの?」


「ああ、ゆずるは気づいていなかったかもしれないけど前からちょくちょくあったぞ。」

「あったんだ…前から。」


「狙撃されたり、線路に突き落とそうとされたり、深爪したり全部政府の仕業だ。」

「いや、深爪は自分のせいだけど…そんな恐ろしい事があったのか。」


「その都度オレやこころがお前を守っていたのさ。」

「あっやっぱりこころも異世界人だったの?」


「言ってなかったけど気づいてたのゆずる?」

「そりゃあね、異世界でしか使えない魔法をこっちでも使っていたし。でもこころはこっちの産まれでしょ?」


「私は思い出したのよ。レイさんに治してもらった時に全部。私は異世界からこの地球に転生してきた存在だったの。」

「僕を守るために週休5日制だったんだね。」


「いえ、それは本当に休んでいただけよ。」

「ゆずるは週休5日制にすんごくこだわるな。」

「レイ君そりゃあそうだよ、週に2日しか働いてないんだよ!何度も言いたくなるよ!」

僕はこれで何度目かの週休5日制の話題を持ち出し抗議した。


「今回はまさかお前の部屋の下を爆破するとは思わなかったので守りきれなかった。」

「いくら、私やレイさんでも魔力の少ない地球では限度があったの。」

「そうだったんだ…よく助かったな僕。」


「すぐにゆずるを安全な場所に隔離したんだが、激しく損傷したゆずるは回復するのに時間がかかってしまった。」

「そうだったんだ。二人とも僕を守ってくれてありがとう。」

素直にお礼を言った僕を二人は茶化さずに温かい笑顔でどういたしましてと言ってくれた。


「それでこれからどうするつもりなのレイ君。」

「オレとこころ2人で話し合っていたんだが今回被害にあったゆずるに決めてもらおうかな。一応3つの案があるそれは…」


要約すると

●1つ目 今回の襲撃の報復として関係者を皆殺しにする。最終的には世界を手中に収める。

●2つ目 地球の他の場所に移り名前を変え今まで通りの生活をする。バレるといけないから定期的に移り住む。

●3つ目 異世界へ行き目的を果たす。


以上の3点だった。

3つ目の目的は何の事だか聞いていないけど…

………………

………………

よし!決めた!

僕の出した答えは…

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