「大人」とは何かを考えさせられる作品

主人公怜子が、立場の面では学生⇨社会人へ、そして精神的にもモラトリアム⇨大人へ移り変わっていく様子が描かれているように思えました。
そんな怜子を支える様々な立場の「大人」たち。一方で怜子を追い詰める「大人」たちが水面下で攻防を繰り広げる中、怜子はまだ自分自身の状況を何も知りません。そして周りも伝えようとしません。
それは、怜子がまだ、彼等と対等の「大人」ではなく、モラトリアムの中にいることを暗に描写しているように思えました。
様々な「大人」たちとの関わり合いの中で、怜子がどのように成長するのか、これからが楽しみでなりません。