第肆拾参話

塾の帰り道。

大通りを通って家路を急ぐ。

いつもは母が迎えに来てくれるのだが、熱でダウンしてしまったので、歩いて帰る事になった。


大通りなので、車通りは多い。

横を通る車のライトが、私を照らして影を映し出す。

……ん?

大きな公園の横を通っている時、映し出された影が私だけではなかった気がした。

ちらっと後ろを振り向いてみるが、誰もいない。

看板か何かの影だったのだろうか?

再び車が私の影を映し出す。

そこには、はっきりと私以外の影が存在していた。

しかも、私の横にいるような影……。

恐る恐る横を見てみると……

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