第参拾捌話

私の行きつけの美容院は、店長の男性の方と女性のアシスタントの方で回している。

長年通っているので、いつも世間話をしながら切ってもらっていた。


その日は、アシスタントの方がお休みらしく、店長一人だった。

シャンプーをしてもらいながら、話をしていると、何処からか人の話し声が聞こえた気がした。

一度店長に、本当に一人なのか聞いてみると、本当に一人だと答えた。

気のせいだったのかなと、思っていると、耳元で女の声が聞こえた。

「………………」

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