第参拾漆話

隣の部屋に新しい住人がやってきた。

30代くらいの夫婦らしく、旦那さんがわざわざ挨拶に来てくれた。

今でも挨拶してくれる人居るんだなと思った。


それからしばらく経った頃。

残業で家に着いたのは日付が変わった後だった。

車を停め、部屋に向かおうとすると、新しく越してきた隣人の車の横に女の人が経っていた。

「こんばんは」と挨拶したが、無視された。

聞こえなかったのかなと思い、そのまま家に入る。

夕飯やお風呂に入り、ふとさっきの女の人が気になり、窓から覗いてみると、まだ同じ場所に立っていた。

何だか気味が悪いなと思っていると、女の人がこちらを見る。

目が合った。

私は急いでカーテンを閉める。

すると


ピンポーン……


インターホンがなる。

こんな時間に、しかもこのタイミング……気持ち悪さを感じながら室内のインターホンを見ると、そこには……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る