第弐拾弐話

予約を入れた美容院で髪を切っていると、担当の方が、別のお客さんに挨拶するので少々お待ち下さいと言われた。

この美容院は、評判も良いので、いつも満席。

私が来た時も、必ず担当の方が挨拶に来てくれるくらいなので、大丈夫ですよと返した。

待っている間、雑誌に目を通していると、「またお会い出来ましたね」とかけられる。

顔を上げると、金髪の男性が鏡越しにこちらをじっと見ていた。

見覚えの無い人なので、何と返そうかと思っていると、入れ違いに担当の方が戻ってきた。

何だか気になり、担当の方に彼が誰だか聞いてみると

「金髪?うちの店に金髪のスタッフはいませんよ?」

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