番外 狡い人 ※緩い性描写あり

狡い人


「林」

「ま…ッハ…」


息を吸う間もなく奥を突かれる。

モノからも透明な液体しか流れなくなっているのに俺の上にいる宮さんが腰を止める様子はない。

快楽もそれがとめどなく続けば苦痛になるとはよくいったもので。

止めてくれと言いたくても息をするのが精一杯で、僅かに残った力で彼の腕を引っ掻くことしか出来なかった。在宅ワーク特有の白い肌に赤みがかった線が出来る。


「っ…あ……みやさ…ん」


ようやく動きが止まってなんとか呼吸を整えると視界がはっきりしてくる。

その中で見えた、赤い線を眺める宮さんが酷く官能的で今度は別の意味で呼吸が出来なかった。


「っ?」


不意にまだ固いモノを抜かれ、そのまますごい力で身体を抱きかかえられた。彼の吐息がむず痒い。


「…悪い子だ」


敏感になっている耳元に低い声でそう囁かれた。

その瞬間下から思い切りまだいきり立っているモノを突き上げられる。

脳が溶け口が閉じなくなっていく。

このまま熱に浮かされ溶け宮さんのものになってしまいたい。そんな浅はかな期待をしてしまう。

本当に貴方は。


…狡い人だ


心の中で呟いてまた白い肌に引っかき傷を残した。



(暗転)

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