(13)アグロフォレストリーな食糧工場
資本主義は「ない袖」に冷たい。
資金なし実績なしの海上都市など夢の幻で、壮大な妄想は小規模から始めるしかない。
では「どの」小規模から始めるか、となれば、やっぱり食糧工場(農業+畜産+水産)からでしょう。
千早丸が目指したいのは「閉鎖・循環・多層」型で、スペースさえあればどこでも設置できる食糧工場。水は大気中の水蒸気から、電気も自家発電で賄おう、という目標ではあるが、最初期はやはりインフラは必要だろう。ただ家畜の飼料作りからスタートとなるだろうから、上水道が必要かどうか。網戸方式的な、空気中から給水できるシステムの実験も兼ねていきたい。
まぁ最初は多層構造は無理だろうから、閉鎖タイプで人工灯から始めて、栽培ノウハウを蓄積していくしかない。
そうなるとビニールハウス的なものが必要になるが、個人的には「ジャパンドームハウス株式会社」の『特殊発泡ポリスチレン』に興味がある。
特殊発泡ポリスチレンは、簡単に言えば発泡スチロール。ただ通常の発泡スチロールの発泡率が50~60倍に対し、ドームハウスの特殊発砲は20倍。かなりミッチリとはしているが体積の9割りは空気で軽く、表面をセラミック塗装でコーティングしているので腐食や耐火に(非常に)強い。構造材であり断熱性もあり、地面へ直設置できるし基礎も簡易。会社名の通り構造がドーム状であるため、風や雪などの被害も少ない。
個人的には、表面処理のセラミック塗装に光触媒を混ぜて下さると嬉しい。外部で汚れづらいし、内部の設置をリセットする時も紫外線消毒できるし。
ドームハウスではもう農業用構造体のパーツがあり、外光を入れないタイプのドームもある。
軽くて扱いやすく設置が安易で基礎工事や断熱が最初からされているのが魅力だが、同じ規模のビニールハウスと値段に遜色がない、というのがネック(訳:値段高い)
コストランニング的には消費部品が少ないし、安くなる、のか?
で、何から始めるかとなると、養鶏と、餌の飼料作りから、ですかねぇ。
欲張れば豚や羊、ユーグレナで油藻くらいまで行きたいが、最初は養鶏で、その儲けを飼料作りと栽培改善と品種改良(美味しい+量産)へ回す、自転車操業になるかな。
稲作の屋内栽培で年3回収穫できる実績はある((株)パソナ)。
ついでに水稲ではなく陸稲で、個人的にはフィルム農法(メビオール株式会社)で豆類や、スーパーフードとか栽培したい。
現在では水稲が一般的なので品種改良が盛んで主食になっているが、陸稲も
畑で栽培する陸稲は連作被害が強いが、フィルム農法で少量の土なら入れ替えが簡単。
ちなみに品種改良だが、1品種が確定するまで10年かかると言われている。しかし植物工場なら年3回の収穫が可能で、実質10年が3~4年程度で開発できる。それこそ10年後には飼料だけではなく食料として販売しても遜色ないモノができるかも。
次に問題になるのは照明と受粉。(04)でミツバチを使った虫媒とか、他にも植物横で蛍光灯(できればCCFL)の照明と二酸化炭素濃度をプラスした風を送れる柵などを設置して、光合成を盛んに行える環境を作る。風はランダムで強弱付けて、微風を再現していれば稲への刺激になり、かつ風媒の成功率を挙げる(と思う?)。
二酸化炭素は酸素より重いので下方へ溜まりやすく、入室の際には空気成分を計測しないと事故の基かも。
んで光合成で酸素濃度が高くなった(?)天井の空気を排気し、家畜(鶏)棟へ吸気。家畜棟の排気ダクトは長くして、内部を光触媒でコーティングしてブラックライト(紫外線)で照らして消臭(滅菌?)してから外部へ排気。
外気を取り込んで植物栽培棟へ送る場合(12)でのジオパワー方式で、一定水温(10度くらい?)の水をくぐらせてゴミ・チリを排除した一定気温にし、用途に合わせて調整。家畜棟からの排気も同じくしたいが、同じく(12)のアミン水溶液で二酸化炭素も回収したいです。排気温は外部とあわせて、夏場なら20度一定、くらいで。
回収した二酸化炭素は植物栽培棟へ。もしくは将来的にユーグレナ栽培で消費したり、二酸化炭素タンクが売れたりする時代になるのかなぁ?
個人的には小規模でも多層構造でユーグレナ栽培方法の実験したい。コンテナくらいのスペースで飼料化できるほどの栽培が可能かどうか。
栽培棟では穀類だけでなく豆類、あと栄養価の高いスーパーフードと呼ばれる植物の栽培も実験したい。あわ・ひえ・ゴマ、バジルシード、エゴマなど。
あわ・ひえ等はもともと栄養価が高いし、ゴマ・エゴマも将来的な油採取で実績を積みたい。バジルシード(東南アジア原産ハーブのシソ科種子)は、もう1つ有名なチアシード(中南米原産シソ科の植物「チア」の種子)と同じく栄養価や整腸作用に優れている。そして両方同じく「種がぬれると、表面の水溶性の繊維(コンニャクなどの成分としても知られるグルコマンナン)が水を取り込んで膨らむ」という性質があり、満腹感が得られて餌の食べ過ぎ防止になる。両者の違いはその膨張率で、チアシードは10倍、バジルシードは30倍ほど膨らむ。
養鶏で餌として葉(ハーブ)や種子を与え、「ハーブで育てたバジルエッグ・チキン」と売り出したらどうかな?
他で育てたいのはクコの実や麻の実。クコは樹木栽培のノウハウ積めそうだし、麻の実は綿花などと繊維栽培に応用できそう。
スタートは小規模に養鶏と、飼料になる陸稲栽培、出来れば豆類。やがてスーパーフード、段階踏んで野菜工場のシステム化の推進、ユーグレナ、自家発電や給水システムの導入。
畜産も鶏→豚→羊(ヤギ?)→牛、など増やしていきたい。肉・乳・卵だけでなく、鶏糞は肥料として商品になるだろうし、豚や牛の糞尿は株式会社ムスカの「ハエ処理システム」で速やかに(約1週間)肥料化してハエの幼虫は鶏や豚の餌になる。バイオマス発電後に肥料化、でもいいですけどね。
羊は宗教に絡まない食糧であり、羊毛がとれるから。完全屋内で飼育するなら薬品が少なく済みそうだし、羊毛とって食糧、という飼い方が出来そう?
謳い文句は「二酸化炭素を出さない食糧工場」
どうですかねぇ?
あ、水産忘れた。
まぁ(10)で陸上の水産企業紹介したからイイか(←無責任すぎ)
「トメアス式アグロフォレストリー」について(株式会社フルッタフルッタ)
https://www.frutafruta.com/agroforestry/agroforestry.html
ジャパンドームハウス株式会社
https://www.dome-house.jp/index.php
株式会社ムスカ
https://musca.info/
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