週末総攻撃2 ~ 怪人ゼンザス vs 田中屋冬峰

 時は戻って、夏瀬が灯夏と合流したのと同時刻。

 その頃、冬峰はヨガ教室を終えたところだった。体の凝りもすっかり解消し、気分まで伸び伸び。少なくとも秋紗だけエネルギープラントに行ってしまったことを、すっかり忘れてしまうほどだった。

(さーて、どうしましょう。帰ってお昼ご飯を作るとして、材料を何か買っていかないと……)

 と思いながらフロアを行く。

 冬峰の通うヨガ教室は、蓮舎庵市が誇る巨大ショッピングモール「レンジャーモール」の一角にある。なので、そのまま買い物をして帰ることができるのだ。ちなみに、レンジャーモールは大銀河ヒーロー理事会日本支部のお膝元にあるせいなのか、割と頻繁にヒーローショーが行われている。そういうとき冬峰はガッツリ観劇してから帰るのであった。冬峰は、昔からヒーローショーや特撮に出てくる怪人のファンなのである。

 まあ、今日はそういうショーはないようなので、直帰の予定だった。──アイスクリーム屋のテナントの前を通るまでは。

(ん? ──なななななんと! 期間限定の芋ようかん味!?)

 ビックリしながらお小遣い入れの小銭入れを開けて──これは食費用のクレジットカードとは別口である──いそいそと硬貨を数え始める。

(か、買える! 帰りの電車を歩きにすれば、アイスクリームが買えてしまう! ここで買わずに帰るなど、まさに『据え膳食わぬは悪の恥』というもの!)

 あふれ出るヨダレを飲みこんで、冬峰はそのアイスクリーム屋があるフードコートに突撃した。

 ランチの時間帯ということもあり、フードコートは人間の密集地帯。アイスクリーム屋の前には長蛇の列ができていた。行列を待つのはもどかしいが「列に割りこむのは小悪党がすること。真の巨悪は期が熟するのを座して待つものだ」とは冬峰が見出した悪の美学である。

 それにしても、前の客が受け取ったアイスクリームの美味しそうなことと言ったら!

(くっ、まさか焼き芋味ではない普通のアイスクリームですら、悪の大幹部であるこの私をここまで魅了するとは。アイスクリーム、お主もなかなかの悪ですね)

 冬峰は内心、アイスクリームを称える。

 やがて順番が進み、ショーウィンドウの直前まで冬峰はやって来た。前の幼い子供が「みーちゃん、イチゴ味がいい!」なんて言っている。それを受けて

(ひひひっ、いたいけなガキンチョよ。甘い、甘い、甘すぎる! このような土壇場で、どこでも買えるイチゴ味を注文するなど愚の骨頂! ここは黙って芋ようかん味一択でしょうに)

 などと大人げないことを心中でつぶやく冬峰19歳。これを見て誰が彼女を悪の大幹部だと疑えるだろうか。いや、どう見てもただのクソ坊主である。

 やがて冬峰の順番が来た。いざ注文、というまさにその瞬間!

「ひざまずけ虫ケラどもォ! ネオ-デストロイ団のおでましだァ!」

 ショッピングモールに、蛙頭の怪人ゼンザスと無数のトロイ兵が雪崩れこんできた。悲鳴と絶叫、客も従業員も我先に逃げ出す。それはアイスクリーム屋の店員もそうだった。

「ああ、お姉さん! 芋ようかん! 芋ようかん味をお願いしますぅ!」

 冬峰が叫んだが、それすら有象無象の叫びの中に消えていく。

 だが、逃げ惑う人々の前に、ゼンザスとトロイ兵たちが立ちはだかった。

「いいか! 食品の強奪が第一だが、人間も適当に確保しろ! 喰い応えがありそうな奴は最優先だ!」

 その命令で、トロイ兵が人々に襲いかかる。無理やり逃げようとした人や駆けつけた警備員が、トロイ兵たちに殴り伏せられている。

「そうだ。おい、兵長」

「ゼンザス様、どうしました?」

「綺麗で若い女も何人か適当に、別口で捕まえとけ。なんかチャバンスの奴、好みの女を捕まえてくれば俺っちに飯を奢ってくれるらしい」

「は、はあ。……おい、おまえたち!」

 としてトロイ兵長がトロイ兵にこの追加命令も伝達する。

 すぐさま、綺麗で若い女が無理やり一か所に集められ始めた。その様子を見て冬峰は驚愕する。

(な、なんと! 美人さんが連れ去られていく! となると、私も狙われるのでしょうか! ああ、こんなことなら花も恥じらう麗しき千年に一度の超絶美少女なんかに生まれなければよかった!)

 と謎の後悔(?)を心中で叫んだ。その横を、美人を捕まえたトロイ兵が通過し、さらには手ぶらのトロイ兵長までもが冬峰に見向きもせず通り過ぎていく。

「あのー。私は?」

 冬峰は自分を指さしながらトロイ兵長を呼び止めた。

「あ?」

「いやだから、美少女、美少女。ボッキュッボン」

「うっせえッ! ブス!」

 冬峰は膝から崩れ落ちた。



 それから間もなく、食品売り場でめぼしい物をすべて食べ尽くしたゼンザス。

「おぉ、こっちからも美味そうな匂いがするぞぉ」

 そう言いながら彼が向かったのはフードコートであった。

 そこには、逃げ遅れ一か所に纏められた人間もだが、逃げた人間が置いていった食事もあったのだ。

「ぐへへへへ、こいつは持ち帰りにくそうだ。なら俺っちが喰っても文句はねえよなぁ」

 ラーメン、牛丼、そういったものをゼンザスは「一気飲み」。そうした常人離れした芸当は、不思議なことにそれを見せつけられた人間に恐怖を植えつけていく。

 一通りの残飯を平らげ、空になった容器を乱暴に投げ捨てたそのとき、ゼンザスの目が人間に向けられる。

「ん~っ!? 美味そうな匂いだと思ったら、アイスクリームじゃねえか!」

 彼の視線には、冬峰の前にアイスクリームを注文していた親子連れ。その幼女の方が、手にアイスのカップを持っていたのである。

 ゼンザスはそれを目にした途端、猛スピードで幼女へ近づき、アイスクリームを取り上げてしまった!

「みーちゃんのイチゴアイス、取っちゃダメー!」

 幼女、改めみーちゃんはアイスを取られてギャン泣き。母親の方が、怪人から娘を守ろうと自身の後ろに隠したが、それでもまだギャン泣き。

「へっ、悔しかったら取り返してみろってんだ」

 ゼンザスはそう言ってアイスクリームを一飲みにし、これ見よがしにゲップまでした。これにはみーちゃん、大号泣。

 そのとき

「美味しいですか?」

 低い声が、ゼンザスの耳に届いた。

「あ~? 今、だれかなんか言ったかぁ?」

「こんな可憐な美少女を傷つけて食べるアイスは旨かったかと訊いているんです」

 その方を見れば、声の主は我らがクソ坊主、田中屋冬峰! 怒りに満ちた低い声を臆すことなくゼンザスへぶつける!

 この場にいた誰もが、みーちゃんのアイスを食べたことに対する怒りだと思っただろう。だが冬峰が怒っているのは、自分がブスと言われたことだった。実にどうでもいい。

「あたぼーよぉ! ガキを泣かせて喰うアイスは普通の百倍は旨いぜーっ!」

 ゼンザスは怯むどころか、冬峰の言葉を豪快に嘲ってみせる。

 これには冬峰も頭に血が上ってしまい、後先考えず「だまらっしゃい!」くらい言ってしまいそうだった。否、このままだったら確実に言っていただろう。

 そうならなかったのは、

「子供相手に、大人気ねえぞ!」

「そうだ、もう許せねえ!」

「怪人がなんだ! 俺たちが相手だ!」

 と、3人の屈強なマッスルボディが名乗りを上げたからだ。

 彼らの名は『筋肉三銃士』。ヒーローでもなければ警察官でもない、ただの売れないお笑い芸人トリオ。しかし売れないのはネタを考える時間を削ってでも己の筋肉を磨いているからで、その筋肉だけは本物!

 そして、

(な、なんと美しい筋肉!)

 これには冬峰も、今が緊迫した事態だということも忘れ、思わず惚れ惚れしてしまう。

世間では今、程よい細マッチョが何かと持てはやされているが、冬峰のストライクゾーンはゴリゴリのゴリマッチョ。筋肉はあればあるだけ良いというのが冬峰の嗜好で、筋肉三銃士の肉体美はまさにそのストライクゾーンのど真ん中!

しかし、そんなことはゼンザスに何の関係もない。

「なんだぁ? うるせえ奴らだなぁ。うっしゃあ! てめえらのミンチ肉でハンバーグを作ってやるぜぇ!」

 突然現れた3人のマッチョに闘志をむき出しにするゼンザス。腐っても悪の怪人、その戦闘力は常人の比ではない。だが筋肉三銃士も怯まず、それどころか雄叫びをあげながら自分たちからゼンザスに突進していく!

(なんと! このままだと、あの美しい筋肉が咬ませ犬になってしまう!)

 冬峰はこのとき、初めて焦った。もはや、幾何の猶予もなし。

(feat.ウィンターに変身できないのは口惜しいが、その美しい上腕二頭筋に免じて見せ場を譲ってあげましょう! ──なんとかトロイの三下怪人、あなたの天下も『これ』で終わりです!)

 そう心中で叫び、冬峰はついに自らの力を解き放った。

 と言っても、周りの第三者からは冬峰が何かをしたようには見えなかっただろう。しかしその瞬間、ゼンザスは苦痛に顔を歪めながら思わず腹を抱えた。

「ぐおおっ!? ば、バカなぁ! この俺っちが食あたりだとぉ!?」

 強烈な腹痛に見舞われ、膝をつくゼンザス。さらにそこへ

「意地汚い食い方をするからだ!」

「ザマァ見ろ! 今がチャンスだ!」

「行くぜ! 筋肉フォーメーション・マッスルのM!」

 と筋肉三銃士が襲いかかり、ゼンザスはあっさり組み伏せられた。それと同時に激しい腹痛までもが彼を襲う。

 実のところ、本来のポテンシャルさえ発揮できればこんな筋肉だけの素人たちなどゼンザスにとっては「屁でもない」だろう。だが今のこの状況でうかつに力めば「屁どころでは済まされない」。

「ぐあああっ! 腹が、腹がいてえ! おまえたち、こいつらを何とかしろ!」

 思うように動けないゼンザスは周囲のトロイ兵に声をかける。さらにはゼンザスの絶叫を聞きつけた他フロアのトロイ兵たちまでもが集まってきた。

 しかし冬峰は慌てずひるまず、今度はそちらに目を向ける。すると

「ほうあっ!?」

「は、腹が痛い!」

 集まったトロイ兵たちもが集団で腹を抱えだす。

「ぐおおああっ!」

「こんな腹痛、初めてだ!」

「痛い、腹が痛い!」

「Ohhhhhh! まるで腸が雑巾絞りをされているような激痛に拙者のガッツがブレイクダウン! 生まれてこの方経験したことがない未曾有のペインが胃薬をアジトに置いてきた拙者を空前絶後の大後悔時代へと突き落とすぅ!」

「トロイ4号! おまえ、ポエマーはやめたんじゃなかったのか!」

 あっという間にその場は阿鼻叫喚。悪の怪人と戦闘員がそろいもそろって腹痛でもだえ苦しむという地獄絵図。その中で、冬峰はひそかにほくそ笑んだ。

(おやおや。悪徳四天王の中でも最弱であるこの私にこうも弄ばれるとは。なんとかトロイ団も大したことはありませんねえ)


 ──説明しよう。

 田舎からやってきたクソ坊主、田中屋冬峰。その正体は生まれつきの超能力者(自称【妖術師】)なのである。こうした現代科学では全く説明できない現象を操れる超能力者は地球上でも数名ほど確認されており、その過半数が高い特別報酬と引き換えに何らかの警察機関かヒーロー協会公認団体に属しているという。この待遇には監視としての意味合いもあるのかもしれない。その一方、冬峰のように自らが超能力者だと明かしていない者もいるので、存在する超能力者の総数はもう少し多いのだろう。

 とにかく、いたって平凡な家系の出身であるにかかわらず、冬峰には突然変異的に特別な力を持って生まれた。冬峰は自らの魂の一部をちぎり取り、それを相手へ憑依させることができる。さらに憑依させた相手と感覚を共有することで、相手に幻覚を見せたり、さらには精神を支配したりすることができるのだ。この力により、人類や動物や虫などあらゆる生物を自在に操り、支配的できてしまう。

 この力の恐ろしい点はいくらでも列挙できる。まず特別な霊的特訓を受けていない人間には、冬峰が飛ばす魂の断片を認識することができないし、自分が憑依されているかを自覚することもできない。自分が見聞きしているものが現実か冬峰による幻覚かを判別することも、自らの行動が冬峰に操られてのことなのかどうかを判断することもできない。

 増してや何の事前情報もない状態では、「これは幻覚かどうか」などと疑うことすらできないだろう。魂の断片を飛ばすという行為を冬峰はノーモーションでできるのだからなおのこと。

 また幻覚というものは個人の主観にしか作用しないのも厄介だ。つまり冬峰の能力の恐ろしさは幻覚をかけられた本人にしか理解できない。そしてかけられたときにはもう手遅れで、その者は冬峰の気が済むまで弄ばれ続けることになる。

 これほどまでに強い力を持っている冬峰は、都会に出るまで自分を最強だと思いこんでいた。実際、都会に出てからのホームレス生活でも、酔っ払いにラーメンを食べさせる幻覚を見せてはお代と言って小銭を巻き上げ、身寄りのない老人に孫と認識させる幻覚を見せては食事や寝床をたかっていた。豊かではないにせよ、勝利は勝利だった。

だが初めての敗北は唐突に訪れた。相手は、悪徳財団の怪人。負けて当然の相手だった。冬峰のこの妖術は相手が生物ならば無類の強さを発揮するが、悪徳財団の怪人はみんな春羽が作るロボットなので、手も足も出なかったのだ。それで初めて打ち負かされた冬峰は、そこのボスである春羽を悪のカリスマとして心酔し、現在に至る。


(さて、そろそろ仕上げてやりますかねぇ)

 腹痛にもだえ苦しむネオ-デストロイ団の団員を前に、冬峰はニンマリしながら鉄槌を下す。相手に魂の断片を憑依させた時点で冬峰には勝利が約束されているのだが、ただ勝つだけでは済まさない。『華を忘れた悪人に明日はない』という悪の美学が冬峰にはあるのだ。

 次の幻覚を冬峰は放つ。

途端、トロイ兵たちは一斉に尻を抑えて少しのけ反りながら

「も、もうダメだ! ケツが決壊する!」

「ゼンザス様、すんません! トイレに行かせてもらいます!」

 と、全員が一糸乱れぬ綺麗な動きでトイレめがけてHere We Go!

 それを見たゼンザスが叫ぶ。

「ずるいぞ、おまえら! 俺っちだって行きてえに決まってるだろうがぁ!」

 そう、強烈な便意に襲われているのはゼンザスも同じこと。できることなら超特急で便所にピットインしたいところだが、しかしそうはさせない筋肉三銃士。敵に戦意があるかなどお構いなく、この怪人を逃がすまいと取り押さえ続ける。内患外憂とはまさにこのこと!

「お、俺っちが悪かったぁ! 俺っちの負けだぁ! もう悪さしねえよぉ! もうガキからアイスを取り上げたりしねえから、便所に行かせてくれぇぇっ!」

 もうゼンザスに戦う気力は残っていなかった。どれだけ優れた肉体を持とうが、精神攻撃に対する耐性は常人程度であり、その弱点を突かれる形での敗北であった。

しかし冬峰はまだ怒っていた。

(ほう、それだけですか? つまり、我ら悪徳財団の縄張りを荒らしたことに対する謝罪はない、と)

 今までもさんざん言っているが、悪の大幹部としての自負が強い彼女は、自分の縄張りで敵の怪人にデカイ顔をされることが一番許せないのである。あとおやつも。

(おまえの敗因は3つ! ボスの縄張りを犯したこと、私のおやつを邪魔したこと、そして私にブスと言ったことです)

そうして冬峰はニンマリと笑いながら、自らの勝利を確信する。そもそも勝敗だけならこの勝負、冬峰が力を解き放った時点ですでについているのだ。

だが同時に、冬峰はゼンザスを敗北させただけで終わらせるつもりもまた、毛頭なかった。なぜなら「手ぶらで帰るは悪の恥」という悪の美学があるから。美学のデパートと呼んでほしい。

 終わりなき便意拷問にメンタルをゴリゴリ削られるゼンザスを傍目に、冬峰は隣にいたアイスクリーム屋の店員(こいつも絶対に逃がさないと決めていた)の方を向いた。

「時に、アイス屋のお姉さん。次の順番は私だったはずですが、イチゴ味と芋ようかん味のダブルをお願いします」

「え、あの、今はそんな場合じゃ──」

「ハリーアップ!」

 と発破をかけつつ冬峰は、アイスクリーム屋の店員に魂の断片を取り憑かせ支配下に置き、イチゴ味と芋ようかん味のアイスクリームを用意させた。代金はちゃんと支払ってあげた。

 そして、その辺の紙コップに芋ようかん味の方をとりわけ、イチゴ味の方を

「はい、これ。みーちゃんのアイス、取り返してきましたよ」

 と、アイスクリームを取られてマジ泣きしていた幼女みーちゃんにあげたのだった。

 この後、母親には何度もお礼を言われたが、みーちゃんからは

「お姉ちゃん、ヒーローみたい」

 と言われてしまい、冬峰は(ヒーローではないんですよねえ)と複雑な気分。

 身銭を切って見ず知らずの幼女にアイスを御馳走する。悪としてあるまじき行為。それこそゼンザスがそうしたように、この幼女の前でアイスを見せつけるように食べ、これ見よがしにゲップするのが悪らしい行動だったのかもしれない。

 しかし

(「悪のカリスマは悪事を小出しにしない」ですよね、ボス)

 冬峰は芋ようかん味のアイスに顔をほころばせながら、そう内心でひとりごちた。



 余談だが、春羽はそんなことを言ったことは1度もない。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る