第10話




待ちに待った、蒼人くんと雅紀くんの番組が今日始まる。



仕事を終えて、ご飯を食べて、お風呂にも入って準備満タン!


あたたかい紅茶を淹れてソファーで番組が始まるのを待った。



《この番組は、今をときめく2.5次元俳優、伊原雅紀と紀田蒼人が最近流行っているもの、

食べ物、スポットを探したり体験したり、食べたり…。そういうふわっとした番組です(笑)

ナレーションは廣野圭斗がお送りします〜!僕がナレーションを務めることは今公開されました(笑)

情報解禁されました〜!よろしくお願いします〜!》



圭斗くんがナレーション!?

最高すぎる…!


え、本当に最高の番組すぎる…!!!


圭斗くんもゲストに来てほしいなぁ〜!!


廣野ひろの圭斗けいと

25歳の若さで、舞台、歌手活動、ドラマと幅広く活躍している天才。


2.5次元舞台でも出演が決まればチケットの倍率が沸騰する大人気俳優。


そんな彼が、まさかナレーションだなんて、なんて豪華な番組なんでしょうか!



『さて、ふわっと始まりましたけど!きっと圭斗がいい感じに番組の説明をしてくれたところだと思います!改めまして、伊原雅紀です!』


『紀田蒼人です。圭斗、ナレーション引き受けてくれてありがとうね』


《いえいえ!こちらこそオファー頂きありがとうございま〜す!》


『ありがとう圭斗!今日は第1回目ということで、スタッフさん達が事前に流行りものを調べて下さり、3つの候補の中から僕たちが選んでお伝えしていく!というスタイルにさせて頂きます!』


『今後は視聴者のみなさんから情報集めとかしていけるといいね』


『そうだね!皆さんの方が絶対に色々知ってると思うよね!』


『流行りもの候補を紹介してくださいって。はい、まさよろしく』


『蒼人が紹介してくれてもいいんだよ!?まあ、はいっ!紹介しまーす!

まず1つ目!最近のプリクラ事情〜!なんとプリクラ!蒼人はプリクラ撮ったりする?』


『うーん…かなり昔に姉と妹に連れられて撮ったけど、それ以降はないかも…?』


『俺も学生の時に何度か撮ったことあるくらいだな〜!プリクラは常に進化しているので、チェックしてみるものいいかも!ということで候補になったそうです!

2つ目は、手ぶらで行ける最近のキャンプ事情〜!……手ぶらでキャンプ…?』


『キャンプと言えば、テントとか食器とか椅子とか結構いろんなものが必要だよね』


『ご飯食べるにも、食材買ってこないと何もできないよね!手ぶらで行けるキャンプ楽しそうだな!』


『キャンプが気軽に行けるっていいね』


『そして最後!見た目も可愛い!韓国発のマカロン事情〜!』


『マカロン!!』


『甘いものには反応が早いな(笑)マカロンと言えば、俺たちが知ってるマカロンも可愛いイメージだけどな!』


『そうだね。マカロン自体可愛いお菓子の定番な感じがするよね。』


『この3つから俺たちが選んでいいってことみたいだね〜!蒼人はどれが気になる?』


『正直全部気になるけど…キャンプはゲストが来た回に行きたいかも。人数多い方が楽しそう』


『確かに!それいい!じゃあキャンプは今度ということに勝手にします!

俺はね〜、蒼人には悪いけどプリクラが気になる!廃れないよね、プリクラ文化!

最近の若い子たちがどんなプリクラを撮ってるのか興味あるね〜!』


『いいよ、じゃあプリクラにしよう。マカロンはキャンプの時に持っていこう?』


『そこは譲らないんだね(笑)と言うことで、第1回は最近のプリクラ事情に決定!早速ゲームセンターに行きましょう!』


《プリクラか〜!僕もしばらく撮っていないので気になりますね〜!思っていた以上に自由に進んでいくので、普段の二人を見られる素敵な番組になってますね!》


『はい、ゲームセンターのプリクラコーナーに到着しました!プリクラも種類がたくさんあって、どれがいいのかわからないな?』


『そうだね。あ、すみません』


『はーい!どうされましたか?』


『ここのプリクラの中で一番人気のものはどれかわかりますか?』


『店員さんに聞くならそう言って?』


『プリクラはこちらの台ですね!土日は列が結構できます!』


『ありがとうございます!…並んでまでこのプリクラ台で撮りたいってすごいな!よし!俺たちもこの台で撮ろう!』


《プリクラって列が出来るんですね〜!さあ、最新のプリクラはどんな感じなんでしょうか〜!》


『まず外でお金を入れて…はい!で、モードを選ぶみたいですね!おすすめって書いてる方にします!』


『中に入っていいみたいだね。中には…ん?台がある?』


『この台にスマホを置いて、撮影してるところの動画が撮れるようになっているみたいだな?自分たちが撮影してるところを動画撮られると、仕事の撮影風景の動画みたいなかんじだね』


『確かに。まさのスマホを置いて、僕たちも撮ってみようか』


『さらっと俺のスマホ置くなよ!』


『あとは指定されたポーズをすればいいのかな?』


『絶対にそのポーズをしないといけないわけじゃないけど、その通りに撮ってみようか!』


《楽しそうですね〜!2人の可愛いポーズが見られそうです!》


『これで撮影は終わりみたいだね。落書きコーナーに移動しよう』


『蒼人!俺のスマホわすれないで!』


『あ、ごめん』


《蒼人くん、素で雅紀くんのスマホ忘れてましたね(笑)落書きコーナーでは、目の大きさ、髪色、輪郭を変えたり、メイクなんかもできるみたいですね!

アプリでできるようなことが、プリクラでもできるって感じでしょうか〜》


『すごいな〜!眠そうな蒼人の目もばっちり!』


『眠そうなは余計。このプリクラはどうするの?』


『視聴者プレゼントに…できたりします?…大丈夫そうなので、プレゼントします!』


《お〜!僕も2人のプリクラほしい(笑)!今度一緒に撮りに行ってもらお〜!》


『楽しかったね。たまにはこういうのもいいかも』


『そうだね!また撮ったときはSNSにあげようかな〜!』


『はい、ということで第1回終わったけど、どうだった?』


『自分も今の世の中に全然ついていけていないな…という感じかな(笑)』


『同感。プリクラがこんなに変わってるなんて知らなかった』


『ここで次回のゲストを発表したいと思います!第2回目のゲストは…廣野圭斗くんです!!』


『ということは、第2回は圭斗が映っているのにナレーションも圭斗ってこと?』


『そういうことになるね(笑)なかなか新しい試みなんじゃないでしょうか!』


《第2回のゲストに呼んでいただきました〜!ありがとうございます!

自分に自分でツッコミを入れる…なんてこともあるかもですね》


『まさのスマホで撮影した動画は、番組ホームページにて見れるそうなので、是非チェックしてみてください。』


『では、来週もお楽しみ〜!』




放送が終わり、我に返る。


30分短い…!!!



プリクラ撮ってる推しの姿を拝める日がくるなんて………


最高の企画を考えてくださった方たちに感謝しかない!!!


蒼人くんと雅紀くんて本当に仲がいいんだろうな〜!


舞台では見れない姿だから本当に、ありがとうございます!最高すぎます!!!


次回のゲストが圭斗くんだなんて…


見ていたファンの気持ちを見透かされているかのような、完璧な対応…


ありがとうございます…!!


番組ホームページに上がった動画を早速見て、幸せな気持ちでベッドにはいった。




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