6、モンゴルの時代

 十一世紀、モンゴルの王子テムジンは、若くしてボルテと結婚した。しかし、妻ボルテを誘拐されたため、軍隊を起こし、戦争に勝利して妻をとり返した。このことによって大勢の信任を集めたテムジンは、モンゴル皇帝に即位して、チンギス・ハンと名のった。

 妻を奪われて、奪い返したことは、二世紀のインドの叙事詩「ラーマヤナ」の物語のようであった。また、テムジンの弟にはカエサルという名前の者がおり、ローマの元首カエサルをテムジンが従えているかのようであった。さらに、テムジンの第三妃はイエスという名前の美女であり、テムジンは、再臨したキリスト教の救世主を妻に持つとも解釈することができた。この頃、キリスト教諸国で、東方にキリスト教の王がいるというプレスタ―・ジョン伝説がささやかれた。

 モンゴル帝国は、キリスト教諸国の敵であるイスラム諸国を征服し始めて、キリスト教諸国に熱狂的希望を与えた。キリスト教諸国の十字軍は、イスラム諸国に勝てなかったが、モンゴル帝国が代わりに勝利を収めた。

 モンゴル帝国は、妻を奪われた時の怒りのように進軍する。モンゴル帝国は、イスラム国家の暗殺教団イスマイール派の居城を攻め落とした。

 モンゴル帝国は、数百年間、世界の覇権を握り、ユーラシア大陸の三分の二を領土とした。


参考文献

「ラーマヤナ」

「元朝秘史」

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