第44話 勇者と魔王とサキュバス
「……何をしているのですか?」
「ハァ……す、すいません……で、でも……ハァ……抑えられないのです……」
シスターはなぜか異様に興奮している表情だった。先程までシスターの見た目は、清楚そのものの女性という感じで、いきなりこんなことをしてくるのは予想外だった。
「抑えられない? アナタは……」
と、俺が最期までい終わらないうちに、シスターはすごい力で俺をベッドに押し倒した。
「あぁ……ごめんなさい……でも、私にはどうにもできないのです……!」
シスターの目は……完全に本気だった。このままだと俺はシスターに襲われてしまう。
……正直、シスターは美人だったし、そういうことをされるのも嫌な気分ではないが、俺は見つけてしまった。
シスターの頭部に、小さいものではあるが、小さな角が生えているのを見つけてしまった。
それは、間違いなく、マオと同じ魔族であることを示す角であった。
俺は今一度、スキル「鑑定」を使用する。
シスターの種族は、先程は人間と判定されていたが……今度は違っていた。
「アナタ……サキュバスですか」
俺がそう言うとシスターは少し驚いた顔をして、首を横に振る。
「ち、違います! 私は、確かに今はサキュバスですが……元々は違うのです!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます