第二十八話☆探索開始
この世界に来て、いつの間にか1週間が経っていた。
い、忙しすぎる…!
私がイメージしてたのは森の中でのスローライフ。自由気ままに料理したり、本を読んだり、魔法の研究をしたり…。
全然そんな暇ないんですけど…!!
生活魔法で光を出す事ができるが、魔力を消費するため、日が暮れた頃にぼちぼち寝始め、夜明けとともに起きる。
なんて健康的なんだ…。
お水を一杯飲み、朝ごはんはフルーツで軽く済ませる。朝ごはんを1番しっかり食べたほうがいい、とか聞いた事があるけど、朝はそんな気力が無いので諦めた。
そして、3日に一回のペースで午前中は狩りに向かう。主に鳥を捕まえているのだが、たまに鹿のような動物をちらほら見かけるので、もっと余裕ができたら大物を狩ってみたい、とか思ってる。
お昼は新鮮な肉を塩で焼き、野菜炒めを軽く作り、お米を食べる。
お米…。最高。
最初はパンにしようと思ったんだけど、パンは作り方が曖昧なので諦めた。主食はお米か芋類、そして、麺類を中心にしている。
午後はひたすら物作り。昨日やっとバスタオル、普通のタオルが何枚かと自分の替えの下着が完成した。
その次はもう夕食のことを考える。ずっとご飯のことを考えてる気がする。材料を手に入れるところから考えてるのもあると思うけど、1日3食を栄養バランスも考えて作っていたお母さんの凄さを実感している。
3食作るってこんなに大変だったんだ…。
家には、時計や鏡を設置した。もちろん、魔法を色々組み合わせている。ちなみに、時間の数え方は前の世界と全く同じだった。分かりやすくて助かる。
魔法って素晴らしい…。
今は釣り竿を作ろうと思っているのだが、罠を作った方がいいのか、悩んでいる。
まぁ、材料が植物で出来そうだし、罠の方がいいかな。
問題は作り方なんだよなぁ…。
流石のレアも罠の作り方は知らなかった。
魚捕まえる魔法とか無いかな。
そして、家の近くで倒れていたらしい謎の少女はまだ目を覚まさない。
回復魔法とかないの?ってレアに聞いてみたら、あるけど、この子にはやめておきなさい、って言われた。
見た目は人間っぽいけど、私みたいに人間じゃなくて、回復魔法を受け付けない種族とかなのかな、とか勝手に考えてるけど、実際のところは分からない。
そして、私は今…。少し遠くの方まで森を探索しようと考えている。
鶏か牛が欲しい。
段々、卵とか牛乳が欲しくなってきた。
名前は少し違うみたいだけど、レアによればかなり似ている動物がこの森にいるらしい。
育てるための場所も庭にしっかり確保し、家まで運ぶのに、重力操作グラビティの魔法も、レアに教えてもらった。
一応夜には帰ってくるつもりだけど、何かあった時のため、天日干しした肉などの非常食もしっかり用意したある。
タオルなども、収納し、家を守るためのシールドの魔法がちゃんと機能しているのかを最終確認する。
「よし!出来れば今日中に見つけるぞー!」
「おー!!私も手伝うわっ!」
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