16.喧嘩ばっかりだった2人

「えっ、付き合った? 喧嘩ばっかのアンタ達が!?」

「こ、告られたから仕方なくね」

「んな事言って、本当は私も好きだったって泣きそ──むぐ」

「い、言ってない!」

「へぇ、んじゃ好きじゃねぇんだ?」

「っ」

ニヤニヤと笑うコイツが腹立たしい。それでも。

「っ、すき、だけど……」

私はどうしようもなくコイツが好きなのだ。

「……イチャつくなら他所でやってくれる?」

友人の呆れたような言葉に人前で何を言っているんだと私は顔が真っ赤になるのを感じた。

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