11.バスの最後尾で
バスの1番後ろの席に彼と彼女は並んで座り、他愛のない会話を交わす。だが反応が途切れ途切れになる彼女にどうしたのだろうと視線を向ければ、目を閉じてうとうととする彼女の姿に彼はくすりと笑みを零した。
目的地はまだもう少し先。
最近仕事で疲れ気味な彼女の様子を見ていた彼はそっと彼女の頭を引き寄せた。彼の肩へ逆らうことなく頭を乗せた彼女の無防備な寝顔につい心配になるけれど、この無防備さは彼が隣にいる安心感なのかもしれない。
そんな彼女に笑みを浮かべた彼は再び前を向き、彼女が隣にいるこの心地よい幸せな空気を噛みしめたのだった。
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