ぽてち、かう

少し寒い外で

ポテチを買いに行く

五袋ほしい

そのぐらいあると

「食べたい」自制心が緩和されて

二週間ほど生きていける


やはり一人だといい

恋とか愛とかは外から見たい

なんならドラマだけでもいい

歩く夫婦も、子どもも

他人でいい

その存在には、確かに愛がある

確認ができると嫉妬よりも安心する

自分がいなくても世界は機能して

なんとなく上手くいっている

そう思えるから


目の前はドラマでいい

自分は外野でいい

飛んでくるボールにグローブをかざさない

受け止めるほどの愛はなく

受け取った瞬間の恋はない


寂しくない、とても寂しくない

こんな寒い日でも

ポテチが買えるなら

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る