~ 第6話 理由 ~

「そもそもなんで兄弟ってことを秘密にしてたのよ。」

クラスの女子による醜いあら・・・話し合いに一段落したらしく委員長が聞いてくる。

 俺は、委員長の質問に遠い目をする。

「あれは、中学の時だった。放課後、女子に呼び出しを受けて告白でもされるのかなって思いながらドキドキしながらついていったら、駆との仲介役を頼まれたんだ・・・毎回違う女子から。」


「そ、そう。」

クラスメイトたちから、同情を含んだ視線を向けられる。

その後、気まずい空気が教室のなかを漂った。その話を聞いて駆が、驚く。

「!?俺、そのこと初めて知ったんだけど、どうしたの?」


「それは、勿論めんどくさいって言って断ったけど。」


「えっ?そうなの?」

驚く駆に

「当たり前じゃん。俺の純情を、もてあそんだよ?そんな女子の、頼みなんて聞きたくたいよ。普通に。」

そういった俺に駆は苦笑いをする。

「相変わらず、わが道を行くって言うか、ぶれないね。」


「俺の心をもてあそんだ罪は、重いぜ。」

武流の、返答に苦笑いするクラスメイトたち。

俺たちのやり取りに置いてけぼりにされている先輩は、近くにいたクラスメイトの一人に聞く。

「あの、夜空くんたちは、いつもこんな感じなの?」


「まあ、だいたいいつもこんな感じですね。ああ見えて駆の方もなかなか頑として譲らないとことかあるですけど、武流の方なんかは、周りの意見なんかこれと決めたら余程のことがない限り聞く耳持ちませんよ。」

そう言うところが武流の好きなところなんですけどね。

そう言って笑うクラスメイト。

それを聞いた先輩は、聞きにくそうにおずおずと聞く。

「その、星空くんは、何て言うかなオタク趣味みたいなところがあるけどそこは、何とも思わないの?気持ち悪いとか。」


クラスメイトの男子は、私の質問に苦笑いしながら答えた。


「まぁ、最初の方は少し思うところもあったんですが今はもう慣れました。武流がああいう性格なんで小さいことを気にしてる自分がだんだん馬鹿馬鹿しく思えてきて」


「そう」

私は、クラスメイトの男子にお礼を言うと武流の方を複雑そうな表情で見つめた

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