六学期 初○○

「ねぇ、永瀬?」


「ん?」


「あのさ、来週初デートしない?」


「いいかも!何処か行きたい所ある?実はデートとかしたことないからさ~。」


「ん~、永瀬は何か好きなところあるの?」


「俺はね、水族館と歴史的建造物観に行くの好きだよ(笑)合わないよね。」


「確かにね。私さ映画観たいやつあるからそれ行こうよ!」


「何て言うやつ?」


「『Love is difficult』ってやつなんやけど、知ってる?」


「何か外国語で叫び合ってるやつやんな?

説明が説明じゃないけど(笑)」


「まぁ、そんな感じ?」


等と話しながら歩いていると、横から俺の嫌いな犬が飛び出してきた。


「うわぁー!」


「ウフフフフフ。どんなマヌケな声だしてるの?」


「ハハハハハ」


「ちゃうねんて。犬が苦手で触れたことないねん。」


「えっ、そうなんや。」


「そうやねん。」


ー三日後ー


「あのさ、土曜日に授業入ったから延期してもらっていい?速水」


「分かった。」


「ありがとう」


この時以来二人がデートに行くことはなかった。


                  続く

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