五学期 真のスタートライン
「なぁ、速水…」
「どうしたの?」
この時胸の奥深くに眠らせるつもりの言葉が突発的に出てしまった。
「俺さ、速水と過ごしてさ誰かと過ごすことの楽しさを教えてもらった。でもさ、これだけじゃ足りねーわ。俺は速水が好き!」
「…。」
「ごめん。困るよな。」
「困らないよ?だって、私も永瀬が好きだから…。」
自分はここで終わらせようと考えてた。
計算が狂い頭が真っ白だ。
だから、進んでしまった。
「もし良かったらさ、付き合わねーか?」
「うん!」
それから、数日後の話だった。
ここから俺は本当の速水を見失い、本当の俺を見失い、全てを失うきっかけとなったのは…。
だから、これが悪夢へのスタートラインだったんじゃないかと俺は思う。
続く
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