四学期 読み外れ

そして迎えたテスト本番。

この日も速水と勉強する約束がある。

「よし!あいつのために頑張るぞ!」

あいつと俺はコースが違う。

速水は就職や専門学校進学を目指すクラス。

俺は国公立大学や難関私大を目指すクラスだ。

通学時にメールで励まし合った。


俺は三時限目まである。

英語・数学Ⅰ・理科だった。

苦手教科しかねーよ!

などと思いながら三時限目まで終えた。


「やぁ、速水!」


「どうやったん?」


「うーん、全然やな(笑)」


「いや。全然かい!(笑)」


二人で同じ電車に乗った。


「明日は何の教科やったっけ?」

と速水。


「数学・英文法・家庭科じゃない?」


俺はこの時気がついてしまった。

俺はこの瞬間速水に恋したのだと。

ここからが悲劇の始まりだったと俺は思う。

                  続く

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