第13話

「覚えてるじゃん…」


大切な大切な思い出。

それでも年月に負けて薄れてしまうものだってある。


「拾い集めなきゃだよね」


さすがにバッシュが今どこにあるのか私はわからないし、学校にあるはずがない。


「だとすると下駄箱しかないか」


いつも同じ場所に入れる癖。右から二列目の上から三番目。


「あった……」



下駄箱の奥の方に書かれた数字とアルファベット。


「12H…12!ひなたか!」


パラパラと一番仲の良かった友達の懐かしいページを開く。



「え……なんで…」



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