第一界 記憶に新しい世界

 ――君の記憶は本物か?――

 記憶、それは固く説明するならば人が今までしてきた経験を脳が整理した状態のものをさす。

 しかし、一様にそれが真実であるとは限らないということもまた事実である。脳は、自己の精神が耐えられないと判断した記憶についての改竄かいざんを行う。全人類、73億人、全員が何かしらの思いだしたくない記憶、所謂トラウマを抱えていることは言うまでもない。

 だが、人はそれを記憶という棚の奥底へと放り込む。それが出てくるのは随分後のことだ。

 その出てきたとき、埃まみれか、はたまた清潔な状態かは取り出す側の決めることではない。「棚」の決めることだ。

 さて、いま一度問おう。

 



 憂鬱だ。高校生活なんてものはもっと楽しいものだと思っていた。友達とバカみたいにカラオケとかボウリングに行ったり、キャンプにも行って釣りとか行ってスキーなんかも行って、可愛くて巨乳、かつ声色も朗らかで天真爛漫てんしんらんまんな彼女も作って週末は友達と遊ぶか、彼女とデートするかの二択に迷い込むのだ。そしてゆくゆくは悲願の童貞卒業である。

 では俺はどうだろう。単刀直入に言って真逆である。そう、前述したのは俺のことではない。友人の――


「おい、啓介!相談があああ!」


聞きなれた声と聴きなれたタイミング、見飽きた顔に視飽きた手を合わせて拝むポージング。

金曜の放課後、扉の前には佳奈美。こういう時、コイツのいう相談というのは決まっている。


「俺との遊びの約束をキャンセルして佳奈美とのデートをとる、んだろ?わかったよ。楽しんで来い」


 こいつには言わせまいと先手を打つことにした。

どうやら図星だったらしく、わかりやすく顔を明るくしていく。まあ、それを本人の前でするのはあまりにも非道徳的な気もするが。まあこいつはそんな奴だ。長い間一緒にいればわかる。

 俺とこいつの出会いを語るには幼少期まで遡る必要がある。

 もともと、同じ保育園出身の俺、誠太、佳奈美は世間一般で言う幼馴染という奴らしい。どこへ行くときも決まって三人一緒で、遊ぶ場所は三人のうち誰かの家か、裏山に作った古い秘密基地(ただの洞窟に俺たちの紋章「へのへのもへじ」を書いただけ)と決まっている。

 もちろん小学校、中学校、高校と同じ道を進んでいる。学力も三人一緒に勉強することが多かったためほぼ同じ。中学のテストでは、よく合計点争いなんて物をしたものだ。

 しかし、問題は高校進学後に起こった。全高校生が経験する一大選択。

 理系か文系か。

 ここで俺は見事にはぶられた。

 当人たちに悪気はないだろうし、生まれ持ってのセンスなのだから、仕方がないことだ。ただ、こう仕組んだ神だけは絶対に許さないと心に誓っている。

 その後ほどなくして、誠太と佳奈美が付き合ったという噂を聞いた。それは、どこか現実味があって、でもやはり噂なのだと思いたい心がせめいだ。

 後に誠太が佳奈美とばかり遊ぶようになって鬩ぎは終わりを告げたものの、嫉妬が始まった。崩れ落ちた。あれが携帯での連絡ではなく、面と向かって直接言われていたら、この関係は終わっていたかもしれない。文章に形容しがたいあの醜態しゅうたいを人前で、あの殺意を本人の前では抑えきれなかったろう。

 人はそういう生き物だ。だから人は同種を殺すのだ。


「じゃあさ、代わりといってはなんなんだけどさあ、今日、カラオケ行かねえか?」


「しゃあなしな」


 俺は、少し口角を上げながらそう答えた。

 人は、を他に見せてはならない。見せてしまえば、人間は「社会」というものを形成することすら願えないからだ。



「次、お前の番だぜ!」


 誠太が、俺に自分が歌い終わったマイクを差し出す。この程度のこと長年のつきあいのおかげで気にならないはずだった。はずだった。


「いいよ、こっちもう一個あるから」


 俺は、店員にもらった籠からもう一つのマイクを取り出す。誠太の新品であろうぎんぎらに光り輝くものではなく、使い古されたどす黒いマイクだ。


「何唄うの?」


「失恋ソング」


「失恋したのか?相談乗るぜ?」


 押さえろ、堪えろ、


「いや、いいよ。失恋ってやつも悪くないよ、感傷に浸れば自分がこの世界の主人公な気がしてくるんだ」


「ハハッ、なんだそれ」


 誠太は、笑いながらメロンソーダを一気飲みする。

 喉が締め付けがよさそうに、うねる。

 今喉を絞めれば、緑色の泡が出てくるのだろうか。


「おいおい、もうイントロ終わったぞ?」


 Aメロ中盤、「どうしてあいつを選んだの」の歌詞の部分。俺は誠太の声で気が付いた。


「あ、ああ。ボーっとしてた」


「本当に大丈夫か?マジで相談乗るぜ?」


「ごめん、演奏中止してもらえるとありがたいかな」


「あ、ああ。わりい」


 そんな他愛ない会話、二つの正反対といえる曲の流れる中で、俺達は何時間もの時を共有した。


「俺は次で最後にするわ!〆はお前行けよ?」


「わかったよ、選んどく」


 誠太が最期に歌った曲は、「僕を選んでくれてありがとう」。付き合いたてのカップルがそのほほえましい日常をそのまま歌にしたような、明るいポップスである。

 俺は、笑みを浮かべながらも、タンブリンを握ることしかできなかった。叩くなんて、はやすなんて到底俺には・・・。


「なあ、啓介。のろけてもいいか?」


「またかよ、この三時間お前の惚気話が多分八割くらい占めてんぞ?」


「いや、今までのとは・・・、ちょっと違ってな」


 採点終了したくらいのタイミング、急に、真面目というか、照れ隠しというか、そんな表情になった誠太は、こう口走った。


「俺さ、佳奈美とヤっちゃったんだよな……。一応、幼馴染だし報告しとこう、って思って・・・」


 カラオケの変な背景、その背景に男と女のたわむれがでかでかと映し出される。


「そうか・・・。まあ座れって」


 俺は、最後まで決めかねていた二曲。そのうちのもっと暗い、暴力描写マシマシの歌を選曲した。

 この曲のイントロは、不協和音から始まる。歌手がピアノの鍵盤をグーパンチで殴るのだ。公式サイトいわく、この一音で「振られた絶望」を表しているらしい。普通の楽曲であればそれを一曲を丸々使って描写するものなのだが、この曲は一味違う。この曲は、「振られた絶望」から「妬み嫉みの狂気」へと主人公が堕ちていく描写を主としている。最終的にたどり着くのは、「相手の死」である。

 誠太がメロンソーダを飲み干す。それと同時に響き渡るピアノの不協和音。


「うわあ、お前もすごい曲選んだな」


 誠太が笑いながら言うものの、こっちは嗤い話ではない。


「お前のために選んだんだよ」


「え?」


 気が付くと俺の手はアイツの首もとに伸びていた。声は出させない。それは、声が聞こえれば犯行がばれるかも、なんて深層心理ではなかった。

 単純な欲望、「曲が聞きたかった」。

 ピアノの不協和音が終わり、続いてベースも暴れ始める。それに合わせてボーカルも叫び始め、ドラムも狂ったテンポを刻み始める。イントロだけ聞くと、曲ともいえない騒音、雑音。しかし、この曲の本文はここからである。


君はもういらない

僕にはもう誰もいらない

こんなに汚れた僕だから

ついてこいなどいえるはずない


ある晴れた日の午後

アイツと歩く君を見つけたんだ

キャッキャキャッキャとうるさくて

その耳障りな声を

絞め殺したくて


縄を持って走った

自分の部屋にも括った

全てが終わった時

僕も終われるように


 一番の歌詞が終わる。この歌の主人公みたいに縄なんて持ち合わせていないけど、僕はアイツを絞め殺す。


愛なんてもういらない

そんなもの欲しもしない

こんな不孝モノの僕なのに

少し前なら熱望してたのに


ある憂鬱な放課後

玄関でいちゃつくお前を見たんだ

ペチャクチャペチャクチャと刺刺しくて

その愛らしい雰囲気を

焼き払いたくて


灯油缶のような心を

着火したのは君だろう

燃やしてしまえばきっと

何も残らないや


 二番の歌詞が終わる。カラオケの電灯が俺達を燃やす。

 殺したい俺、殺されたくないアイツ。殺意と本能のぶつかる二分目、ついにその戦いは三番へと続いていく。


あのザラザラとした風の吹く夜に

お前のそのどす黒い背後を

刺したあの感触を俺は忘れないだろう


鋭利なナイフみたいに僕を例えれば

鋭利にした君は砥石だ

もっともっともっともっと

砥いでほしかった


君が好きだった


 すべてが終わる。

 俺に残ったのは自ら潰したお前の命とそして手に残るひっかき傷。

 それ以外は、何もない。


「やっぱ、緑色なんだ」



 俺は、そそくさと逃げるようにカラオケ店から出た。

 フードをずっぽり頭からかぶり、家路につく。

 誠太の死体はそのままにしてある。どうせカラオケ店の店主が営業終了後発見するだろう。

 無論、指紋も残ったままである。

 でも俺は平然としている。なぜか。

 高揚しているからだ。気分が高ぶっている。「快感」なんて言葉を使うのはすこし古臭く、気味が悪い気もしないではないが、まさにそれに類する感覚だった。全身からアドレナリンがあふれ出ている。


「あのザラザラとーした風のふーくー夜にーお前の―そのどす黒い背後を刺したーあの感触をー俺はー忘れない―だろー」


 人は、一度過ちを犯すとそれよりも低度な過ちなどどうでもよくなるらしく、俺はいわば「理性のぶっ飛んだ状態」で帰宅した。


「啓介、夕飯。できたよ?」


 母がリビングのドアからひょっこり顔を出す。

 しかし、いつもなら憎悪感情が募るはずのその顔に、どうやら今日は別の感情も乗ってしまったらしい。

 罪悪感。ここにきて初めて抱く親に対する「生んでくれたこと」への感謝。

 俺はただ母に会釈えしゃくし、自分の部屋へと逃げ込んだ。

 もう今朝のようにはなれないことは、自分が一番よく知っていた。


 こういう興奮状態というものはなかなか冷めないことが通例である。

 熱しやすく冷めやすい。狂気というものは熱伝導性がとてもいいのだ。

 俺の場合、そのいわば「冷め」は入浴中に起こった。

 脱衣し、乱雑に来ていた衣服を籠へと放り込む。

 そして俺は浴室のドアを開け、全身に湿気をもろに感じつつも、室内へと足を踏み入れる。中は入浴剤の香りが充満しており、匂いから察するに「草原の香り」などであろうか。

 異常なほどにかいた汗をシャワーで流す。

 こういう時、唄いたくなってしまうこの心情は何なのだろうか。仕方なく、俺はその心情に身を任せて歌うことにした。

 しかし、歌声は途中で途切れる。それは、視界に入浴剤のおかげで緑色に染まった湯舟がちらと横目に移った時であった。

 走馬灯のように鮮明に流れていく華々しい殺人の記憶。

 それはまるで現実味がなく、例えるならばアニメや漫画の最新話の衝撃展開を頭で再生するかのような、そんな感覚だった。

 ふと立ち眩みを起こし、俺はその場に座り込む。

 低い位置で浴びるシャワーは体をがちがち震えさせるほどに冷たく感じられ、まるで生きた心地がしなかった。

 いや、生きてはいないのだ。


 何分経ったのだろうか。いまだ意識は朦朧としている。

 先ほどから自分の体ながら動く気配は感じられず、俺は精神と身体は別の生き物なのだろうと理解した。おそらく身体はヒト、精神は人なのだろう。

 そんな俺の意識を覚醒させたのは、聞きなれた朗らかな声だった。


「あー、マジ雄飛うっぜえわあ……、って啓介まだ風呂入ってたの?」


 姉の恵子である。普段からよくいろいろなことを話したりはするし、姉弟仲は悪くない…と思う。



「ちょ、弟とはいえ裸見ておいて反応なしは傷つくんだけど?ってか、早く上がりなさいよね?もうとっくにのぼせてんでしょ?」


 恵子は、持っていたスマホを脱衣所の洗濯機の上に置き、近づいてくる。さすがはビッチ。弟だからというのもあるかもしれないが、自分の裸を見られることを気にも留めずに悠々とこちらへと歩いてくる。無論、タオルすらも巻いていない。


「起きなさいよ」


 恵子が俺の肩に手をまわし、軽く俺をゆする。

 すると、まるで魔法にかかったかのように意識はみるみる覚醒していき、立って歩けるくらいになった。


「いいよ、歩ける」


「ならいいけど、ってかそこのスマホとってよ」


「へいへい」


 俺は、風呂場の姉めがけてスマホを投げた。


「あんた、なんかあった?」


「なんにもないよ。ってか姉貴こそまた振られたんじゃねーの?」


「うっせえなあ。今度こそはって思ってたけどな。あの糞野郎。結局乳しか見てないじゃねーか!」


 風呂場から、湯舟に八つ当たりしたのだろうか。水の弾ける音が快闊かいかつに響き、その数秒後姉の咆哮が響いた。


「巨乳美人も大変なんだな」


 俺はそう言い残し、また自室へとこもることにした。

 一見回復したかに思えたこの俺のうつ病は、部屋に戻るたびに起こることが判明した。

 いや、正確に言うとこの景色というやつか。いうなればトラウマとも表現できるかもしれない。

 そうして俺はまたベッドの端に座り込んでしまった。

 時刻は23:00。明日も学校がある。まあ、登校する気には更々ならないが。

 どうせ登校すれば、カラオケ店で誠太の死体が発見されたことがHRで報告されるのだろう。

 そのとき、俺はどういう反応をすればいい?泣き叫ぶか?発狂するか?はたまた自殺を演じてみるか?

 やめだ。疲れた。もう疲れてしまった。

 外では、カラオケ店の方向に向かってたくさんのパトカーが走っていく。あの店は

24:00閉店だから、店長が発見したのだろう。


「ああああああ!パトカーうっせえんだよ!」


 壁の向こうから、恵子の怒鳴り声が聞こえる。

 そうか、スマホだ。スマホがあれば、俺は、人は現実から目を背けることができる。素晴らしい発明じゃないか。

 俺は、ベッドの上に置いていたスマホを片手に取る。すると、画面にとあるメッセージが送られてくる。


佳奈美「ねえ?啓介?誠太知らない?どんだけ連絡しても未読のまんまなんだけど」


 俺は躍起になってスマホをベッドに叩きつけた。

 もううんざりだ。

 俺は走った。家を飛び出し、住宅街を抜け、近くの公園を通過、近くの繁華街すらも全速力で走り抜けた。その際何人かの黒い人にぶつかった気がするが、気にも留めなかった。

そのまま走ると、「現場」が見えてくる。

 もうすでに警察は事情を把握した後らしく、数人の警官がS市6丁目124-2へと駆り出されている。何度も書かされた住所。本田家だ。

すると、独りの警官がこちらに気付く。


「本田 啓介君かい?」


 俺は何も考えずに走った。

 自分でも何をしているのかはわからない。逃げているのか、それとも誘われているのか。それすらもわからない。

 ただ走る。

 後ろから「止まりなさい」と必死に制止する警官の声が聞こえるものの、俺には耳を傾けている余裕などない。

 こういう時、案外頭は働くもので、俺は車の通りやすいような大通りをできるだけ避ける逃走ルートを走っていた。

 そして気が付くと、俺はあの秘密基地に来ていた。夜のへのへのもへじはどこか不気味で、それでいておどろおどろしかった。

 ここなら、警察も来ないだろう。

 俺はただ昔のままの洞窟のとある岩に座り込んだ。これは、三人がこの裏山でそれぞれ座りやすい岩を持ってきて、椅子にしようと俺が提案したものだ。

 生憎、綺麗に昔のままのものなど一つもない。

 佳奈美のものにはダンゴムシやムカデ等の虫が這いずり回っている。

 俺のものは完全に苔むしており、もはや岩タイプというよりかは、草タイプである。

 誠太のものに関しては、原形を留めていないほどにボロボロになっていて、風化している。いや、よくよく見ると、つたに浸食されている。


「いつから、こうなってしまったんだろうか」


 俺は、無造作に棚を開け、とあるボトルを取り出した。中にはぶどうジュースと料理酒の混合物が入っている。これは、ぶどうジュースを長年置いていればいつかはワインになるんじゃないかと誠太が提案したものだ。

 俺はおもむろにそのボトルを開け、中の液体を口内に無理やり流し込む。

 最初に俺を襲ったのは渋みだった。ぶどうジュースの沈殿した際に、抽出されたのだろう。

 そして次に激臭。腐ったぶどうジュース。こんなワード聞いたことがないが、間違いなくどのジュースよりもえげつない飲み物だろう。どう頑張ればここまで腐臭を漂わせられるのかがいささか疑問なほどだ。


「ふっ…不味いじゃねえか」


 俺は、そう呟くと同時に、あるものを発見した。

 縄。それはよく見る光景だ。天井からわっか上に吊るされたそれは、まさに救世主と見えた。俺にはその縄が美しい造形にしか見えなかった。


「A班、未だ発見なし」


 外から、明るい懐中電灯の光柱と、警官の声が聞こえる。

 気が付くと縄は、俺の首もとに伸びていた。声も出ない。おかげで、警官がどのあたりにいるのかがすべてお見通しだ。


「聴覚なんて、いらない!」


 とたんに、俺の終焉世界から、音が消える。無音の世界では、不思議と、他の4感が覚醒するらしい。

 次に感じたのは味覚と嗅覚。激臭と渋みである。


「味覚と嗅覚なんて、いるはずが、ないだろう……」


 そしてまた、俺の終焉世界からまたしても味覚と嗅覚が消える。そして残るは残り2感。その覚醒はすさまじかった。突如、首の閉まる苦しみが3倍、いや5倍に膨れ上がり、俺を襲った。

 俺は堪らず自分の首に手を回す。その質感は、本日二度目の生々しいものだった。おそらく手を伝うこの液体は緑ではなく、赤だろう。


「しょっかくなんか、いらない」


 いしきがもうろうとするなか、なにもかんがえられなくなってきた。そしてのこるはしかくのみ。

 おれはみた。じたくを。けいさつにおしよせられ、しんじつをつげられ、なきくずれるははを。

 おれはみた。もとだけを。むすこのしをけいさつにきかされ、どうしようもなくなきくずれるおばさんを。

 おれはみた。さなだけを。かれしがしんだこともしらず、ゆうゆうとべっどですまほをいじるこいびとを。

 このばしょは、みごとにさんにんぜんいんのいえがみわたせるすぽっとである。だが、このけしきももうみおさめだ。


「しかく……なんて……いらない」


 おれ……がみた……さいご……のきおく……はじぶん……のういた……あしもとだ……。そこ……には……おれ……がふみだい……にした……せいた……のはへん……がさんらん……している。

 そし……て……な……にも……みえない……おれ……は……しず……かに……いしき……を……なわ……に……あず……けた。



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