慟哭

"剣だけじゃ、悪を倒しきれない。

盾だけじゃ、誰も護りきれない。


どうして…どうして護る側の俺が、

護られて生き残ってるんだよ…?


おかしいだろ!俺の盾は、ただの飾りだったのか!?"


斑鳩:俺が護らなきゃいけなかったんだ!俺の盾は、大切な人を護るためにあるのに……


愁が逝った後もそうだった!剣を失った俺は……あの人を庇いきれず、見殺しにした。


俺は、もはや何のために生きてんだ?せめて愁じゃなく、俺が逝けば良かったのにな…!


一ノ瀬:それは違うんじゃないかな。


斑鳩:…………違う?


一ノ瀬:君らは二人で一人。二人揃って初めて…"戦神"だった。剣の愁、盾の………


どちらが欠けても、結末は変わらないと思う。君が逝ったら…愁君が泣くと思うんだ。


だからさ、自分が逝けば良かったなんて言わないで。


駮馬:(もう なかないでよ にい

ぼくは ずっと にいのそば にいる

にいが きづかなくても ずっと)


一ノ瀬:(斑鳩君が死にたがってる理由、本当にこれだけなのかな?卯月君への反応も気になるし…


もうちょっと、探りを入れてみようか)

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