261 〈呪霊灰山 山頂 呪界儀式門〉8 五色鬼灰神 炎獄紅蓮灰禍ウルザスマ真諦3
エナの神具の力を使って、まずは炎呪神域の力を抑える!
『簡易神域 湖底竜渦!』
グオン!! バチィーン!! 神域の中に簡易とは言え無理やり神域を作り出す!
『なにぃ!? 無茶をするっ!!』
バリバリバリバリィ!! バジュワァアアアアアアッッ!!!!!
エルナを中心に深き水底に水流渦巻く水竜の棲家とも言える空間が出現し、炎呪神域を押しのける様に激しく競り合いながら広がって行く!
『くっ!? 我が神域が押されているだと!?』
エルナから供給される膨大な量の星輝が、『簡易神域 湖底竜渦』に莫大なエネルギーと力を与え、正式な神域である筈の炎呪神域を削って行くのだ!
「むっ! なるほどのぅ! チナ、チエ! エルナの展開した神域と接続なのじゃ!」
「にゅ! 分かったのじゃ!」
「大姉様、了解です!」
エルナの発動した『簡易神域 湖底竜渦』にエナ達の神力が接続され、エナ達に星輝でブーストされた『簡易神域 湖底竜渦』の力が一気に流れ込む!
「ふむ。これはいけそうじゃ!」
「うにゅ! 負ける気がしないのじゃ!」
「流石主様! 力が溢れて来るのです!」
簡易神域のバックアップを受けエナ達の竜威と神威が輝きと力を増す!
良し! 更にもう一押ししてやろう!
『未知未開の異界異法を制し、星界星法の力を持って星辰の理と規律を為し、全ての混沌異邦の理を星輝の力を以てして星界星域の理へと塗り変えよ! 星脈よ! 駆け走り異界異領貫き星穴を開け! 今こそ聖征を為し、新たなる星界星域の旗を掲げよ! 『聖征星壇サンアルペディラリウム』!!』
素早く設置起動した聖征星壇サンアルペディラリウムの杯から、噴水の様に星輝が高く噴き上がり輝く星輝がまるで掲げられた巨大な旗の様にはためいて見える。
と同時に、やはりエルナの無尽蔵の星輝のブーストを受けた聖征星壇サンアルペディラリウムの力で、炎呪神域が喰い破られその内側に星域が作られる!
『馬鹿ナッ! 星界の侵略神具だと!?』
それは、炎呪神域の中に『簡易神域 湖底竜渦』が完全に存在を確立する事になり、エナ達に更なるブーストを齎す。
おまけに作られた星域は、セーフティゾーン&リスポーン地点としても機能する。
これってもしかして、ウルザスマにやられても魂を奪われる心配が無くなった?
だとしたら、完全に地の利を得たかも。
「ふふっ♪ 流石にこれだけの力が有れば、負けはしないのぅ!」
十分なバフを得たエナ達三人が、ウルザスマに接近戦を仕掛ける!
ちなみに、エルナ,桜,サレスはエナ達の援護だ。俺らは、エナ達ほど神域の恩恵は受けて無いから、前に出たら完全に足手まといだしな。
それに、今のサレスの乗る金色千手阿修羅では、完全にこの戦闘速度について行けないからな。
『クッ! 調子に乗るなよっ!! 『炎獄紅蓮葬送華』ぁっ!!!』
『
ウルザスマの炎槍から繰り出される強烈な技が、馬鹿みたいに強化されたチエの『
『なんだっ!? その出鱈目な力はぁぁっ!!?』
「そんなのお主、しっかり見ておったであろう? 『
完全に予想を上回ったパワーUPに、ウルザスマ動揺を隠せない。
そんなウルザスマにエナが、カナンアンキュロアの深淵の水の力を反転させた超必殺アーツを叩き込む!!
『グガァアアッ――!!?』 ギュオン!! ブゥゥ――――――ン!!! ゴッ!!!!ゴゴォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッ!!!!!!!!!!!
深淵の水が反転した力は、超高温高熱の焔となり大爆発する!!
爆発の影響が収まり、ウルザスマがやはり何事も無かった様に姿を現す。
『無駄だ。貴様らがどんな攻撃をしようと、数ある我が分霊の一つしか削れぬ。それに、何時までもそんな力は使えはしまい。時は我の味方だ』
「ふにゅ。でも、攻撃ちない理由にはならんのじゃ! ハルトネクタ!『水気掌握』!『水気昇霊』!『水霊神気』!
スッ! チナの持つ錬磨万霊水神刀エグゼラフィスルが、キラッと一瞬閃き世界が水色の光で分かたれる!
『ゴッハァッ!?』
ハルトネクタからの水の供給に、三つのバフを重ねて放たれた一撃はあっさりとウルザスマを両断する! と言っても直ぐに元に戻るのだが。
『無駄だと言っている! 大人しく我が炎に焼かれ魂の虜囚となれぇぇっ!! 『
ウルザスマの神力が高まり、恐るべき紅蓮の炎が音も無く放たれる!!
「なっ!?」
ウルザスマの一番近くに居たチエが炎に触れた瞬間、炎に触れた場所が焼けるのでは無く消滅する!!
それも、聖域結界エリフィウェンティアの結界で守られているのにも関わらずだ。
『安寧を揺るがし生命と魂の危機を齎す全ての厄災を退け、我らを聖なる安寧の揺り籠に包み守り給え! 『
直ぐに距離を取ったチエが、同じくエリフィウェンティアの詠唱型必殺アーツ『
流石に必殺アーツの守りは、このウルザスマの紅蓮の炎を防ぎ切る!
『これを防ぐか……だがそう何度も受け切れまい! 『因果業炎カルマアグネヤストラ』!!』
ウルザスマの持つ炎槍が膨大なエネルギーを放ち、それを一気にエルナ達に向かって解き放つ! あの炎槍の持つ必殺アーツか!
「持久戦が避けられんのなら、少しここら辺で仕切らせて貰うのじゃ! 『境界を為す氷天の絶壁よ! 此方と彼方を分かち境界を説く隔てよ!! 『氷天境隔絶壁』』じゃ!!」
ドドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!!!
炎槍が爆炎を撒き散らし燃え上がる可能性の有る物全てを悉く焼き尽くす!!
しかし、『
そして、効果が失われる前に、エナの『氷天境隔絶壁』が発動し完全に炎を遮断する。
「ふぅ、只でさえ強力な『氷天境隔絶壁』が強化されておるし、これで一先ず安心じゃろう」
「助かりました、大姉様」
「ふにゅ、一息付けるのじゃ」
エナ達三人が煤だらけホッと息を着く。
神威を使える三人に頑張って貰ってる状態だし、流石に疲れるよな。
「すみません。私、あまりお役に立てなくて……」
「それは俺もだな」
桜もサレスも、援護はしているけどなかなか厳しい感じで、あまり役に立てていると思えないんだろう。でも、援護は重要だよ僅かでも敵に余計な動きさせられれば、こっちにプラスに働くんだからね。
それに、俺も目立った事は神域張った位しかしてないしな。
「それはまあ仕方あるまい。エルナがおらねばわし等も危うい相手じゃ。見事に星精の忖度が効いておるのぅ」
それな! 聖征星壇サンアルペディラリウムが無かったら、どう考えてもヤバかった気がするんだよな。
それに現状、奴の分霊もとい、残機を一つ一つ潰しているけど、奴がどれだけ分霊を有して居るのか分からない。
おまけにこっちには、ログアウトの時間が有るから、奴の言う通り時間はウルザスマの味方だ。あ。いや、でも、そう言えば援軍要請をしていたから、俺達が奴に勝てるかどうかが関わっているだけか。
さて、ほんとにジリ貧だ。どうしたものかな?
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