213 道塞大熊鬼 大日金剛太郎リザルト4 とエナの大まかな話
さて、それじゃあ。どう考えても、クマさんぬいぐるみシリーズフル装備討伐が達成条件の討伐報酬を確認しますか。
そうして、ギフトボックスから取り出されたのは黄金に輝く小さな王冠だ。
その小さな王冠の上には、ディフォルメされた大日金剛太郎のぬいぐるみがちょこんと乗っている。サイズ的に、この王冠は被るには小さ過ぎるし、これは頭に載せる小さな帽子ミニハット見たいな物だな。
ふむ。なかなか可愛いじゃないか。
では、この王冠の詳細だ。
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クマさんぬいぐるみゴールデンベアクラウン〈大日金剛太郎〉
フレーバー:これこそが王の証! ゴールデンベアクラウン!
そして、これを冠した吾輩こそ! クマの中のクマ! クマ王だ!
六種のクマさんぬいぐるみ装備を身に着け、大日金剛太郎と戦い勝利した場合にのみ獲得出来る特別な報酬であり、クマの王の証。
この王冠を、他の全てのクマさんぬいぐるみシリーズと一緒に装備すると真の力を発揮する。
パッシブ 黄金の熊王 セブンベアーズ
専用アーツ 熊王之威光 サモン ベアーズ ゴールデン・キングベアアーマード
ゴールデンベア・サンライズ 王威 大日金剛太郎
STR+7900,AGI+6900,IMA+5300,AUR+11000
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ふむ。散々高ステ補正,強能力の装備を見て来た所為か、あんまり凄く感じない。
いや、ステ補正的には合計三万超えてるし、十分高いんだけど。あの
だから、ほかに何か有るのかと考えると。やっぱり怪しいのは、装備説明にあるセット効果らしき物だよな。と云うか、それ以外に無いもんな。
早速、チナとチエに王冠を着けて貰う。
二人共似合っているしとても可愛いのだが、流石にチナの頭は色々盛り過ぎな状態だ。可愛いクマさんフードから自前の金色の角が生え、その上に水饅頭を思わせるカアロット帽と、ぬいぐるみ付の小さな王冠が載っているんだからな。
「ほう! これはこれは、なかなかの物じゃな!」
エナが感嘆の声を上げる。
セット効果の影響で、チナとチエから感じる力の圧が倍になったのだ。
「ふむ。必要な装備数が多いとは云えなかなか強力なセット効果じゃ。これでステータスだけなら、わしとそう変わらんのぅ」
えっ! マジかっ!?
クマさんぬいぐるみシリーズ、フルセット効果はステータス二倍か!!
これは強い! 特にチナは本体の1/2のステータスって云う、分霊のある種のデメリットが消えるしこれは大きいな!
まあ、これだけ効果が強力と為ると。この装備、エルナが着けた方が良いんじゃないかと普通は考えるだろうが。もちろん装備はしない。
いやだって、チナやチエから装備を剥がすのはかわいそうだし、今の装備を外してクマさんぬいぐるみシリーズを装備すると云うのはない。それに、俺には重ね着けは動きにくいし、そもそもクマさんぬいぐるみグローブと弓との相性が悪い。
更に言うなら、エルナのスペックが高くても、そのエルナを動かしているのはただの一般人でしかない俺なのだ。ま、俺にはそこそこの事しかできんよ。
もっとも、もふもふ装備をフル装備したエルナを見てみたくは有ったけどな!
とにかく、
「それじゃエナ。私達とドーンライズで別れたあと、エナが何をしていたのか教えてくれる?」
「ふむ。良いぞ。わしはあの後、直ぐに近場の星壇に向かったのじゃ」
「星壇って言うと、種族進化や神に為る事ができる場所だよね」
「うむ。そうじゃ。わしが向かったのは昇神が出来る昇神星壇じゃがな」
「そうなんだ」
昇神星壇ねぇ? そう言えば聞き覚えあるな。
「あっ! そうだエナ。私【昇神星壇の化身】って言う称号持ってるよ!」
「なん……じゃとっ!?」
「ふふん♪ 実は私と居れば、わざわざ昇神星壇に行く必要なかったんじゃない?」
「うみゅ……いや、たぶんそんな事は無いのじゃ。恐らくエルナの星壇の力が発揮されるには、エルナの眷属になる必要があるのじゃろ?」
「うん。多分そうだね」
「ふむ。そうなると、今のエルナの星壇では色々と制限が付きそうじゃし、わしに今与えられている世界の管理権限がどうなるか分からんからのぅ。結局、別の昇神星壇に行く事になったと思うのじゃ」
「そっかぁ、世界の管理権限に関わって来るんじゃそうなっちゃうか。私、呪われてるもんね……敵性大神に……」
「うむ……」
世界の管理権限に影響があるかも知れないって、よく考えたらエルナが持つ『天壌の楽園アルケシオン』とか、大丈夫なのね?
「でも、そうなると。私が島主のアルケシオン島とか、チエがそこに作った神域とか大丈夫なのかなぁ?」
「ふむ? アルケシオン島とは、チナから聞いたエルナが持ち主の小世界の事かのう?」
「そそ。私が持ち主だよ」
「う~む。絶対大丈夫だとは言い切れぬが、小世界ならば大神は恐らく見向きもせんじゃろうし、たぶん大丈夫な筈じゃ」
そう言えば、小世界を狙う大神は殆どいないとか、アルケシオン島に来た最初の酒盛りでエイルさんに聞いたかも?
話が逸れたので、改めてなんで昇神星壇に向かったのかを聞く。
「うむ。それは、わしの格を上げるため、昇神する事は必須じゃったからのぅ」
なんでも、神種に進化して【神】の称号を得ると、神格位毎にBALVのキャップが存在し昇神しないとLVを上げられないのだ。
ちなみに、超越種にはキャップは現状のカンストまで無いらしいので、このLVキャップの多さは神種に為るデメリットと言えるかも知れない。まあ、そんなの目じゃ無いほど、神種=神はクッソ強いのだが。
で、その時エナはBALV2800の中位神だったらしく、昇神星壇で上位神に為るために向かい。今は高位神と成っているのだ。
そう。エナはIFO内時間の14日足らずで、BALVを800も上げ神格も二つ上げて来たのだ。LVキャップで貯めた経験値が在ったとは言え、このLVUPはかなり早いのではないだろうか?
ちなみに、上位神のBALVのキャップは3500だ。
「うむ。そこの昇神星壇を含む地域を神域としておる神に、わしのLV上げを手伝って貰ったからのぅ」
エナが向かった近場の昇神星壇は、エナの友人の神が治める神域だったらしく。
もともと、その人物にLV上げを手伝ってもらう心算で向かったのだそうな。
ちなみに、その神はチナが話してくれた知り合いの地竜とは別神で、【魂命満ち導く者】転輪神ルージュネアの加護を強く受けた不死鳥の聖霊獣が神格化した存在なのだそう。
その神は、高威力,広範囲の攻撃と蘇生,再生,回復の能力を持ち、お陰でエナは安全にレベリングして試練を受け高位神格まで昇神。ついでに、分霊の神力が解放されるまで、更にレベリングしてからここに来たらしい。
そうして、エナが大まかに話を終えた後。
「そうじゃ! わしの神格が二つも上がったのじゃ。エルナの契約神具を強化するべきじゃな!」
「Σええっ! アレまだ強化出来るの!?」
「うむ、無論じゃ。もともとわしの力が増せば強くなるのじゃから当然じゃな!」
という訳で、【水竜神ブエナ本霊神具・分霊憑きチナ】を強化するのであった。
それで、エルナ達が今まで手に入れた討伐報酬やチエの神器兼神具を見て、エナが「ふ~む。これは、わしの神具もアーツとか使た方が良いのかのぅ?」と言いながら強化したのがこれだ。
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水竜神ブエナ本霊神具・分霊憑きチナ
エナの力に合わせて変化しパワーUPする水竜神ブエナの本霊神具。
ブエナの分霊であるチナの依り代としても機能している。
パッシブ 竜神の棲家(水) 竜渦の守り
専用アーツ 簡易神域 湖底竜渦
MP+160000,LUK+84500,IMA+53300,AUR+68900
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お、前見た時よりも情報量が増えてる。
ティアーズクロワの鑑定能力の成長してるんだな。
パッシブ効果の『竜神の棲家(水)』は、エナとチエの家代わりに為る効果で前から知っている物。『竜渦の守り』は、専用アーツ『簡易神域 湖底竜渦』の力を用いた普段は見えないバリアって所だ。
で、『簡易神域 湖底竜渦』は所謂、超必殺アーツだな。
ステータス補正値は、エルナが必要とするAUR値を、エナが為るべく高く為る様に強化してくれた見たいだ。
「ふむ。アーツはこれ一つで十分じゃろ。あくまでもこれは、契約神具としての力がメインじゃからのぅ」
「エナ。神具を強化してくれてありがとうね」
契約神具を強化してくれたエナをねぎらう様に頭を撫でる。
さっき、頭をわしゃわしゃご不満の様子だったからな!
「うむ。エルナはわしの巫女なのじゃからこれ位は当然よのぅ。しかし、感謝は受け取るのじゃ!」
うんうん。エナも目を細め満足気だ。よかったよかった。
良し! それじゃ、いよいよ山頂にアタックしますか!
※エナの友人が持って居た転輪神の加護は回帰の加護とは別種のものです。
もちろん、BALV3000を超えてからは回帰の加護も得ています。
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