208 〈呪霊灰山 7合目〉道塞大鬼熊 大日金剛太郎5 「わし、参上!!」
大日金剛太郎の無敵状態が解ける。
そのタイミングに合わせて、アーツを叩き込もうと思っていたのだが。
案の定、大日金剛太郎のカットインが入る。
大日金剛太郎が、右前脚で最初に持って居た黄金の鉞を持ち、夕陽をバックに仁王立ちしている映像が流れて来る。
うげ、また『フォールンサンブレイク』並みにヤバい技を使って来るのか!?
大日金剛太郎が夕陽を眺め黄昏る。だんだんと日が沈み、日が沈み切る前に夕陽に向かって大日金剛太郎が吼える。うん。俺は一体何を見せられてるんだ?
取り合えずこれは、夕陽に向かって「ハカヤローっ!」ってヤツかな?
グワゥッ!! グォラァアアアアアアアアアアッッッ!!!!!!
『沈まぬ太陽!! ローリングサンシャイン!!!!!!』
ドシュウゥゥッッ!!!! 大日金剛太郎が、太陽の輝きを宿した黄金の鉞を全力で投擲。回転する黄金の鉞が、水平線を駆ける太陽の様の如く一直線に飛翔する!!
『ディメンションカット!!』
灼熱の暴威を振るう筈だった、黄金の鉞が突如消失。
ギギッ!ギギッ!ギギィッ!! 同時に、その場に強烈な空間の歪みと灼熱の光が生じ、世界が軋みを上げる!!
おお! あの投擲された、黄金の鉞だけを別次元に飛ばしたのか!
これ、もしかしたら大日金剛太郎が最初に使って来たカットイン技、『フォールンサンブレイク』にも有効なのでは?
あ、でも。今のカットイン技も、威力を殺し切れていない見たいだし、ちょっと無理かな? それに、今にも黄金の鉞が次元の隔たりを打ち破って来そうな気配だ。
グォオオオゥッ!!!! 『気炎万丈・陽炎』
大日金剛太郎が、両前脚を突き出し気合の咆哮上げる!
ゆらりと陽炎の如く立ち昇ったオーラが、前脚の向けられた先へと消えて行く!
ギギィっ!!バチバチバチィッ!!!!
大日金剛太郎がオーラを送った所為なのか、黄金の鉞が消えた場所に生じた空間の歪みが等々限界を迎える!
ギィィィ――――――――ンッ!!!! 次元の隔たりを削り切る様に、高速回転する黄金の鉞の切っ先が姿を見せ、火花と共に灼熱の光を放つ!!
うわぁ、こっちに鉞出て来てるじゃん!
でも、今
「皆! 接近して
「おう! 『
「ふにゅ! 『駿動疾駆』なのじゃ!」
「了解なのです! 『天神雷速』!」
皆に指示を出して、
桜は直ぐに二つの巨骸甲冑を呼び出し、『
グルァアッ!? グルゥゥッ!! 『
大日金剛太郎がサレスの『
『
グガアアアアアアアアッッッ!!!?!
大日金剛太郎の身体に無数の傷が生まれ、そこにチエとチナの追撃が入る!
『神鳴雷導千連斬!』
「『深き眠りを齎す冬の牙! 『
グラアアアッ!! 『不動金剛不壊』
ズドドォ――――――ン!!!!!! 大日金剛太郎は炎のオーラを纏い、チエの雷の高速連続斬撃とチナの繰り出す宝石の様に深く蒼い氷の牙を受け切る!!
ちなみに、丁度黄金の鉞が完全にこちら側に出て来て、エルナ達が居たルートの地面に溶岩の道を作り出している。うん。これは回避成功で良いよな?
『ヘビーテラバーンラッシュ!!!』
『不動金剛不壊』の効果が終わった大日金剛太郎に、桜の分身が憑依した巨骸機構甲冑が赤い光をスパークさせながら襲い掛かる!
グルッ! グラアアアアアッ!!! 『日輪金剛不壊』
大日金剛太郎が、『ヘビーテラバーンラッシュ』を『金剛不壊』系のアーツで再び受け切ろうとするが何も起こらない。
「ふふん♪ 無駄なのじゃ。しょの技は、『
グルガァッ!? グガガガガガアアアアアッッ!!!!
赤く染まった巨骸機構甲冑が、何も起こらず驚愕する大日金剛太郎をガンガン殴り付けスパークする!!
おお! チナが使った『
追撃を行おうとした瞬間熱を感じた。
パッと熱を感じた方を見ると、高速回転する灼熱の光が溶岩の道を作りながら投擲主の元に戻って来る光景だった。
あ、あれって戻って来るのね~。
って迎撃!
『ヴァジュラ・パシュパラストラ!!』
直ぐ様、神山槍天ヴァジュラ・ブラフマシラスを投擲する!
ドゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!!!!
雷撃の如く放たれたヴァジュラが、火花散らす太陽と為った黄金の鉞に撃突し、強烈な爆発エネルギーが鉞を弾き飛ばす!!
グゥラァアアアアアアアアアアアッッッ!!!!! 『金剛日輪大熊掌』
こちらが鉞に気を取られていた数舜に、大日金剛太郎が反撃を繰り出す!
ゴォオオオッ!! ドゴォオオオオオオオオオオオオン!!!!
大日金剛太郎の掌に日輪の輝きが宿り、前に突き出されると同時に衝撃が走る!!
グワッシャアアアアッッ!!! 金色千手阿修羅と巨骸機構甲冑が吹き飛び、その衝撃の威力は当然他のパーティ全員に及ぶ!!
「くはぁっ!?」
これは油断したなぁ。
今のもかなりのダメージだし、この
グラァッ!!ハァ――――――ッッッ!!!!!!! 『武宝煉剛流 奥義
ボッ!!!! 込められた力だけでも危機感を覚える拳が超高速で振るわれる!!
「『
ドゴォォォォォ――――――――――――――ンッッッッ!!!!!!!!!
繰り出された拳が光速を超え、原子核崩壊を引き起こす。そう核爆発だ!
この
拳のスピードが光速を超えるって、どこの黄金〇衣の聖〇士だよ!
で、どうしてこの大爆発を冷静に見てられるかと言うと、深い水底を思わせる青い水の鱗が、エルナの周りを覆い爆発を完全にシャットアウトしているからだ。
この水の鱗はパーティ全員を守っている様で、皆爆発のダメージを受けていない。
それどころか、HP,MP,SPの三ゲージがどんどん回復して行く。
チナが守ってくれたのかな? っと思ったのだが。
如何も、パーティチャットを見る限りチナでは無い様だ。
誰が助けてくれたんだ? と考えながら爆発の影響が治まるのを待つ。
漸く爆発の影響が治まって来ると。
このBFに、敵でもパーティメンバーでもない人影が見えて来る。
「わし、参上!!」
人影が、何処かで聞いた様な名乗りを上げる。
バッと煙が吹き飛び。そこには、チナを少しお姉さんにした美幼女のじゃロリが、ドヤ顔でポーズを決めて居た!
「ふふん♪ エルナよ。ナイスタイミングだったじゃろ?」
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