51 またワニそれとオリジナルアーツについて少し考察
真っ黒なブラキオサウルスにしか見えないお仕置きモンスターは、俺の放った『白流雷火・虹翼爆閃』と同じ回数の数二体が現れる。
俺とチナはそれぞれが、一体ずつのお仕置きモンスターと相対する事にした。
あ、それとプレデター・フォレストカイマンのドロップアイテムと、討伐報酬の霊木の宝箱はティアーズクロワが自動回収してた。
やっぱりこの霊木の宝箱、インテリア的に欲しくなるよぁ。大きさも両手で持てるくらいだし、この艶々の所が良いよねぇ~。
それはさておき、お仕置きモンスターとの戦いは、長い首と尻尾を使ったぶん回しに、巨体を生かしたスタンピング、しかも金属の棘が地面から生える範囲攻撃に高耐久で、倒すのに少し時間が掛かった。
当然、カイマンと長々戦うより遥かにましだったので良しとする。
チナも楽勝だった様だしね。
ちなみに、お仕置きモンスターの名前は、ペナルティブラキオでドロップアイテムは全身骨格のみ。なかなかロマンあるドロップアイテムなので、結構なスペースを取りはするがインテリアに良さそうだ。
それとも、何かの素材として使えるのだろうか?
中ボスを倒した後直ぐに、お仕置きモンスターとの戦闘に成った為。おそらくは発動したであろう、ダンジョンのギミックの痕跡を念のため探す。
すると、広場から山の方へ向かう道が、森の中に出現しているらしい、と云うのがエルナのスキルで分った。
ちなみに、罠術,追跡,発見,直観の四つのスキルのお陰で分かった事だ。
ほぉ~、にしてもカイマンを倒すのは必須なのか。
それにしても、森の再生が始まらないなぁ? 他のダンジョンは、戦闘が終われば時間の差は有れど、環境の再生が始まるんだけどなぁ??
どうせ山には後で行くのだから、元々あった道を進んで行く。
しかし、森の中を道なりにしか進めないって、昔のダンジョンゲームの様だなぁ。
そんな道中のモンスターのラインナップに、バーンテリオスという鮮やかな赤とオレンジ色の羽をした、火球を飛ばしてくる始祖鳥タイプのモンスターが増えた。
バーンテリオスのドロップアイテムには、皆火属性が付いている様だった。
ちなみに、ティアーズクロワには物品鑑定の能力は無い。
この鑑定結果は、ティアーズクロワと連携している星霊宮姫宮の別の神器が、自動で行っているらしいとの事。これもソフィーちゃん情報だ。
ダンジョンを進みながら、戦闘中の星輝の運用について考えていた。
戦闘中、星輝を溜め、それを必要に応じ武器やアーツに込める事を、意識して行っているのだが、星輝を溜めるくらい自動化できないかと、考えを巡らせていると。
その星輝と魔力感知が『気温が凄く上昇してるよぉ~』と教えてくれる。よく森と道を見ると、地面から陽炎がゆらゆらと立ち昇り、気温が上がっている事が分かる。
う~む。やはりエルナは、星霊としての性質や装備している複数の神器に、環境適応の効果が有る事も起因して、気温などの環境の変化を、肌感覚や発汗等の生理現象から、感じる事が得意ではないらしい。
星輝を利用した感知能力とかを、スキルとして身に付けた方が良いのかもしれない。星輝は元々、エルナに何か情報を伝えてくれる見たいだし、それも練習しながらダンジョンを攻略しようかな。
進めば進む程、段々熱くなっているらしく、チナは平気かなと見てみると流石は水竜神の分霊、元気一杯な様子でルンルン♪ とご機嫌な様子で、ダンジョンの中を進んで行く。
そして漸く、次の中ボスがいるであろう広場が見えた。
広場の様子が今までと違う、『ラーヴァフロー』,『ラーヴァスプラッシュ』を使う前から一部の陸地を残して、辺り一面マグマの海に沈んでいたのだ。
恐らく中ボスは、マグマの海の中に潜っているのだろう。
このマグマの海は、【火山遊歩ラーヴァフロシュア】を装備しているエルナには問題ないけど、チナは大丈夫なのだろうか?
「チナ、あそこで戦える?」
「ふみゅ、ちと厄介じゃがもんだいないのじゃ!」
そう言うとチナは、『水遊浮歩』と云うスペルアーツを発動する。
チナの小さな足の裏に、水が集まりチナを宙に持ち上げる。
すると地面を移動する様に、空中を自在に動き回れるらしく、チナが自分動きを確認する。足の裏の水が、常に地面の代わりをする事ができる見たいで、空中をピョンピョンと飛び回ったり複雑な立体機動をしていた。
「これで大丈夫なのじゃ!」
チナの言葉に応えて、広場もといマグマの海に足を踏み入れる。
¶エリアBOSS ラヴァマンディブラの
マグマの上に立ち、マグマの中から奇襲されるのは嫌なので、先制攻撃させて貰うとしよう。ステラレインは、持ち物を射撃できる当然装備してる武器もだ。
なので、セレスティアラインを弾にして、アイスの生活魔法と権能【星法】,【閃星】で装備アーツ『星冷刃』を強化し、『レインショット』,『ホーミングスターレイン』,『コメットストライク』,『メテオフォールショット』を重ねアーツ五重発動し、現実世界の天王星から名前を貰いマグマの海に向かってステラレインで射撃!
『ウラヌスコールドレイン!』
閃星の力により、天王星の如き極寒の冷気を纏う、閃光と化したセレスティアラインが、無数に分かれ冷たく光る雨の如く降り、マグマの海に突き刺さる。
マグマは見る見るうちに冷えて固まって行く。これに慌てたのか、灼熱して溶鉱炉の中見たいに光る巨大なワニが、マグマの海から飛び出してくる。
こいつが、ラヴァマンディブラなのだろう。にしても、まあたワニかよ。
ラヴァマンディブラには、先程撃ったウラヌスコールドレインが何発か当たっていたのか、一部冷えて固まり動きが悪く為っている様だ。
そんなラヴァマンディブラに、チナが既に距離を詰めており、容赦なく攻撃アーツを繰り出す。
「『氷冷円舞』『竜爪凍刃』『流氷爆裂』『竜撃剛打・連撃』アーツ四重発動なのじゃ!」
チナはまさに踊る様に動き、凍気を宿した竜爪を連続で振るう、一撃一撃が非常に重く強烈なだけでは無く。チナの攻撃に追随する様に、無数の氷塊がラヴァマンディブラを容赦なく襲う。
まあ、要するにラヴァマンディブラはフルボッコ状態である。
ご愁傷様と云った感じで、ラヴァマンディブラは力なく倒れ分解されて往く。
おいおい、瞬殺だよ。長引かせたく無かったから別に良いんだけどね。
¶エリアBOSS ラヴァマンディブラとの戦闘に勝利しました。
ドーンっ!! という爆発音と共に、山から煙が上がる。
水蒸気噴火でもしたのだろうか?
これも、ダンジョンのギミックなのだろうけど。
取り合えず、討伐報酬の霊木の宝箱とドロップを回収する。
ラヴァマンディブラを倒してからチナが、チラチラとエルナを見て褒めて欲しそうにしている。
「さっきのチナのアーツ凄かったね!」
そう言うと、チナは目をキラッと輝かせる。
「エルナの真似をしてみたのじゃ!」
如何やらチナは、俺が良くやるアーツの重複発動を、真似して見たかった様で中ボスに使ったという事らしい。
俺は褒めて欲しそうにするチナを、沢山褒めて上げる事にした。
「チナは凄いね~、中ボスを瞬殺だもんねぇ~」
自分がした攻撃成果など全く無視して、チナを褒めて頭をなでなでする。
「なでなでされるのは、きもちいいのじゃ~」
なでなでされ目を細め、ほんわかしているチナを見ていると。
こちらも、ほんわかした気持ちになり癒される。
にしても、アーツの重複発動から割と簡単にオリジナルアーツが作れるよなぁ。
やっぱりエルナが似た様なアーツを使ってたとか、それとも神器の装備アーツを使っているからとか、そう云う事かねぇ?
でも、アーツの重複発動で新しいオリジナルアーツがどんどん作れるけど、この方法で出来るオリジナルアーツはSPのとか消費がデカいよなぁ。
重複させて作ったアーツを更に重複させる事でも作れるから、効果は大きけどあまり連発のできない消費大のアーツに為る様に調節されてるんだろう。
結局のところ運用効率とかを考えると、オリジナルアーツは修行して作った物の方が、燃費も良いし強いって事だな。
まあ、エルナは自動回復能力が凄いから、あんまり気にしなくて良いんだけどな。
さて、中ボス三体全部ワニだったが、四体目もワニなのかね?
そうすると、ダンジョンボスもワニだったりしてな!
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