18 のじゃロリ美幼女に遊びに誘われる

 朝日の光を受けて湖の湖面がキラキラと輝くのを見ながらのんびりと朝風呂に入る。エルナの意思が結界で周りから見られないからって、こんな何も遮蔽物が無い所で裸になるのはやっぱり恥ずかしいと。あれは、夜だったから平気だったけど明るいのはダメ! と猛烈に俺に抗議して来た様な気がするが、あえて無視をしてして朝風呂に入ったのだ。

 そりゃ、もちろん! エルナの濡れた裸を滴る雫に、朝日の光が反射してキラキラするのを見るためだ。

 きっと素晴らしい映像になるに違いない、ほら俺はプレイを録画してるからね。


 さて、朝風呂でエルナが赤く成ったり、さっぱりしたりして今日はどうしようかなどと考えていた訳だが。

 またもや、宿の人にあれ? 見たいな顔をされる。

 あ~、やっぱり、あの称号って現座進行形なのかな~?


 そんなことを考えて宿の外に出るとドン! お腹に衝撃が走る「ふぐっ!」HPゲージ少し減った。いったい何が起こったのかと、何かに抱き着かれているお腹を見ると自分の胸で見え難いが。

 エナが抱き着いているのを見て、のじゃロリ美幼女の危険タックルだと判明した。

 流石は神、エルナの防御力を抜いて来やがった。


 でもまあ、それは良いんだよ。この、のじゃロリ美幼女は神でドラゴンだし良いんだけど。おいハラスメントガード! お前仕事してないな!

 それとあれか? エルナとのじゃロリ美幼女のエナは、もう既にめちゃくちゃ仲が良い判定されているとでも言うのか!? 昨日知り合ったばっかりなのに?

 あれ? もしかして、記憶喪失前の知り合いなのか?

 でも、エナはそんな素振りは見せて無かった筈だ。いや、それこそ称号の所為か?


 そんなことを考えてると。エナが頭でエルナのお腹をグリグリしてくる。


「ちょっと! エナ、流石に今のは痛いよ!」


 と、もうぷんぷんだよ! と言う感じでエルナがエナに抗議をする。


 するとエナがしょんぼりとした様子で謝罪するのだった。


「すまんのじゃ、なんだかとってもエルナに会いたかったのじゃ。それでエルナを見たら思わず飛びついてしまったのじゃ」


 しょんぼりしてるエナは、尻尾も一緒に御免なさいしてる様に下がっていてた。

 それがなんだかとても可愛くて、「しょうがないなぁ~」とエナの頭をなでなでするのだった。 


「やっぱり、エルナと居るとっても良い気分になるのじゃ! それになんだが懐かしいのじゃ」


 頭を撫でられているエナが、とっても嬉しそうに笑うのを見るとじんわりと温かい気持ちになる。どうやら、エナが嬉しそうにして居るのを見ると、エルナも嬉しい気持ちになる様だ。


 ふむ。やはり、これはエルナとエナはかなり仲が良い関係だったのではないかと思う。まあ、エルナに記憶は無いし、どうもエナの方にも記憶が無さそうだが。


「所で、エナはこんなに朝早くに、私に会いたいって理由だけでここに来たの?」


「一緒に遊ぼうと思ったのじゃ!」


 すんごくいい笑顔で一緒に遊びたいと言うのじゃロリ美幼女。

 う~ん。遊びたいねぇ、昨日100万エアも稼いでるし、どうせ今日は暗く成ったらログアウトして、眠らないといけないからエナと遊ぶのも良いかな?

 エルナからもエナと一緒に遊びたいなぁ、と言う気持ちが出て来るので、その方が良い気がする。


「じゃあ、エナ一緒に遊ぼっか?」


 エナはパァっ! と顔を明るくさせお目目キラキラさせながら「うむ! 一緒に遊ぶのじゃ!」と言い、エルナの手を掴んでエナが遊びたい場所に、エルナを引っ張って行くのだった。


 どこに連れて行かれるのかな~? と思っていたら着いた様だ。

 ブエナの町の南区の一角にあるやけに屋台が集まり、冒険者や情報屋らしき人が沢山居る場所に連れてこられた。


「エナここで何をして遊ぶの? 屋台巡りとか?」


「Σなぬっ! う~む、それは魅力的じゃが、今日はダンジョンで遊ぶのじゃ!」


 エナはそれは盲点だったいう顔した後、屋台の方をチラ見し物欲しそうな顔をしつつもダンジョンで遊ぶと言うのだった。そうは言っても、屋台巡りに未練アリアリな様子でしょうがないなぁと思うのだった。


「じゃあ、ダンジョンの中で食べるお弁当を屋台の物にしよっか? わざわざ、ダンジョンから出てご飯を食べるのも手間だしね?」


「それじゃっ! 屋台巡りとダンジョン遊びの両方ができる素晴らしい案なのじゃ! 流石エルナなのじゃ!」


 エナが我が意を得たりと言わんとばかりに、目にキラキラと星を浮かべ屋台を指を差すのだった。


 そんな訳で、尻尾をルンルンっ♪ と振りながら、ご機嫌な様子で歩くエナと屋台を巡る。


「わしの最初のおすすめはこれじゃ! 色んな具が入っていておいしいのじゃ!」


 エナが最初に進めてきたのはスクイード焼き、要はまんまイカ焼きって事なのだが。イカ焼きと言うよりもイカ飯の様な物で、イカの中にイカのワタで味付けした色んな具材を詰めて焼いた物だった。

 エナが食べたそうにしているので買う事にした。一個60エアで十一個買う事にした全部で660エアになった。内訳はエナが十個でエルナが一個だ。


「おお! わしに十個も買ってくれるとは、エルナは太っ腹なのじゃ! ……しかし、食べる頃には冷めてしまうのが残念なのじゃ」


 エナに指輪の中に収納すれば買ったスクイード焼きは冷めないから大丈夫と言うととても喜んでいた。


「次はこれ、オクトパス焼きじゃ!」


 うむ。これは完ぺきにタコ焼きだな。本当に美味しいタコ焼きかどうか、確認のため一船を二人で分けて食べる事にした。美味いタコ焼きは食べて見ないと分かんないもんだからな。


「あ~む、はふはふっ」


 あっつい! でも外はカリ、中はあつあつでトロッとしたカリトロ系のタコ焼きだ。ソースにマヨも俺が知ってる様な味で非常に美味しいタコ焼きだ。

 ただ青のりは食べたことが無い物で、パリパリとした食感と旨味を感じる美味しいのりだった。

 聞いてみると、これはキンパークラブ殻を高温でさっと焼いたものを、細かく砕くとこんな感じに成るらしい。つまりは、これのりでは無かったという事だ。韓国語のニュアンスかな?

 そして、キンパークラブと言えばギルドで捕獲依頼が出てたあれだ。キンパークラブはみそと身はもちろん美味で、殻もこうして青のりの様に使える。全身余すことなく食べれる無駄のない食材の様だ。

 ちなみに、殻は魔力を与える事で脱皮するのでその時に採取する。

 魔力で簡単にカニ自体が大きくなる上に殻も手に入る、とても養殖するのに適した生き物ようだ。なるほどね~、だからギルドに捕獲依頼が出ていたのか。


 エナも、はふはふっと美味しいしそうに食べている。

 良しこのタコ焼き、じゃなくてオクトパス焼き美味いから買っとこう。

 二人で食べた分も含め一船50エアを五船で250エア支払って購入。


 その後も何の肉か分からない串焼きに,魚の塩焼き,片手で食べられるロングソーセージ,ベビーカステラの様な見た目に焼いた生地にたっぷりと蜂蜜を纏わせたハーニーボール,果汁をたっぷり練り込んだフルーツキャンディなどを買うのだった。

 合計1670エアになった。指輪に収納したら肉はヴェージェフと言う牛の魔物の肉で魚はアマルと言う名の魚だった事も分かった。

 エナはまだ物足りなそうだったが、ある程度屋台を周って十分な量のお昼やおやつのを、確保できたのでダンジョンの入口に向かう事にする。


 ダンジョンの入口とと思われる所にはゲートが用意されていて二人の見張りが立っていた。冒険者カードのチェックをしている様だ。


「ふふふ、いよいよダンジョンへGO! なのじゃ!」


 さてさて、初めてのダンジョンだけど。どんな感じになるのかねぇ。

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