17 違和感と温泉

 空飛んで町に戻ってきた。もちろんそのまま乗り込んでないよ? 

 どうやら閉門の時間があったらしく間にあった様だ。

 俺は直ぐに冒険者ギルドに向かった。丁度、依頼達成の報告に、冒険者達がギルドにやって来る時間帯の様で人が沢山いる。今日初めてギルドに来た時見たいに、冒険者の人達が道を開けてくれた。なんかモーゼ見たいだなと思いつつも、エルナの専属であるカチュアさんに報告をするのだが?


 カチュアさんの様子が少しおかしい。エルナを見て今日初めて会った時と同じ反応をしたのだ。それだけではなく、彼女はエルナの名前が一瞬出てこなかった様で「申し訳ありません」と謝られる事になった。

 う~む。妙だな? とりあえず、ナマコ退治の依頼達成報告と恒常依頼のポムポンの果実の報告、それとジュエルフロッグの粘液結晶を四つ拾った事を伝えた。


「エルナ様、流石ですね。魔石やドロップアイテムも買取で宜しいでしょうか?」


 カチュアさんもエルナと話していると調子が戻って来たようで「お願いします」と頼むのだった。


 換金が終わりナマコ退治の15万エアに、ポムポンの果実120個で4800エアで一個40エアで買取だ、店に並ぶとするならこの三倍かな?

 それとナマコの魔石とドロップも買い取って貰い、魔石216個で6480エアで一個30エアの計算だ。Eランクの魔石なのにFランク魔石の質が良くないやつ位の価格らしく、確かにこれは割に合わないなと思った。

 ドロップアイテムの乾燥ナマコ食用48個が3840エアで一個80エア、これも精々Fランクの良いドロップ位の価格らしい。

 いや、あのナマコ何なんだよ!

 話を聞いてると気持ち悪さがBランク以上で強さはEランクそして、魔石とドロップはFランク酷くね? まあ、俺は簡単に狩れるから良いけど。

 と言う訳で合計16万5120エアの報酬を受け取った。

 カエルのやつは少し待ってて欲しいそうだ。

 まず、依頼主の求める品質なのかをチェックし、その後は依頼主が直接見て気に入ったらOKらしい。

 ちなみに、今回ポムポンの果実採取って危険じゃないのかと思ったのだが。

 さすがに今の時期は森の食物が減っているため、年中実を付けるポムポンの取り合いに為ったのではないかと教えて貰った。あ~、なるほどね。やはり1月と為れば冬の季節って事で良いのだろうなこの地域でも。


「やはりポムポンの件は、ギルドで検討する必要がある見たいですね」


「そうした方が良いと思いますよ。あれは普通に危ないと思いましたから」


 少し待つとカエルの方も終わった様だ。

 どうやら四つ全部気に入った見たいで、依頼主のオールバックの髭のおっさんに、ぜひ今度も見つけたら買い取らせて欲しいと言われた。

 俺は「見つけたらギルドに持って行けば良いんですよね?」とカチュアさんに聞き「それで大丈夫ですよ。指名依頼の様なものです」と言われた。

 ちなみに、カエルの報酬は79万3000エアとなった。

 これは一つ一つ価値が違うらしく、依頼主が求める基準は買取価格20万エア前後の品質で、美しい文様と輝きの入った高品質結晶の物を求めていたらしく。

 その所為で、半年も依頼が達成されなかった見たいだ。


 なんと一日で100万エア以上稼げてしまった。

 これならお金の心配はしなくてよさそうだ。


 ギルドを出て〈水神の寝床〉へ直ぐに帰ることにする。ぶっちゃけ、あそこはリゾートホテルにしか思えないので食事も期待しているのだ。


 〈水神の寝床〉の戻って来ると。やはり違和感を感じる。受付の人が、あれこんな美少女、内の宿に泊まってましたっけ? 見たいな顔をするのだ。

 この受付の人は、エナと一緒に来た時に居た人で間違いないはずだ双子で無ければだが。しかし、こんなに可愛いのにそんなに忘れられるもんかね?

 称号に【忘却されし者】って、今の状況を思わせる様な感じのがあるけど、この称号まさか現在進行系じゃないよな? 


 夕食はちゃんと用意してあった。宿の宿泊者名簿に記帳してあったからだろう。

 まだ称号が現在進行形と決まった訳ではないし、料理を食べて気分変えようではないか。料理は一応コース料理になっている様で、前菜でカルパッチョが出て来たり、メインと思われる魚のムニエルが、外はパリッ! 中ふんわりしてとても美味しかった。出された魚や貝など名前は分からなかったが、湖の町だけあって魚介類が充実していて夕食は満足できるものだった。


 さて、このリゾ-トホテルみたいな見た目をしている宿。

 なんと温泉があるらしいエナと来たときは気付かなかったがな。

 いや~、温泉があるなら入らないとダメでしょう!

 正確には個室に源泉掛け流しの露天風呂が付いていて、結界によって外から覗けない様になっているらしく、安心して露天風呂が楽しめるとの事。

 タオルなどは部屋に備え付けられているので心配もない。じゃあ、入りますか!


 と言う訳で、服を脱ぐのだが。エルナの装備には瞬間脱着機能が付いているためすぐに脱げた。着る時も何処に居ても、転移して一瞬で着る事が出来るらしい。流石は神器便利である。髪を軽くまとめてタオルを持ってお風呂場に行く。


 露天風呂のある外に出ると三つの月が輝く星空が出迎えてくれる。

 月は金の月エルテナ,青の月リネール,青の小月ファルナの三つだ。第四次大神大戦以前は赤の月ウェネルがあって四つだったらしいがな。

 月と星の明かりに照らされて、湖の湖面がキラキラと輝きなかなかに幻想的な景色だ。衝立なども無く結界が無ければ周りから丸見えなんだが。ちょっと恥ずかしくなってくる。露天風呂は自然の石を利用した、これ旅番組で見たことある! って思わせる物だった。


 魔道具の照明に照らされ、全身をさらして裸になったエルナの体を見て、改めてこの体凄く綺麗でエロいなぁ~と思う。

 艶張り抜群の染み一つ無い真っ白な肌に、全く体型の崩れが無い均整の取れた肢体、関節も柔らかく全体的にぷにぷるんっ! とした体の触り心地も抜群に良い。

 まさにパーフェクトボディだな!

 タオル掛けがあるので、そこにタオルを掛ける。

 備え付けの桶で湯を掬い透明な泉質のお湯を体に慣らす様に掛ける。

 まあ、お湯を掛けて慣らす事がエルナに必要なのか分からないけどね。

 それはともかく、エルナの肌にお湯が当たると玉の様になってはじかれる。

 これが玉のお肌ってやつか!


 湯気が上がる露天風呂の湯船に足先から浸かる。足先からぞわぞわっと来る、あのお風呂に入るとき特有の気持ち良さを感じながら肩まで浸かる。

 思わず「はあ~♡」と声が出てしまうが、日本人なら致し方ないだろう。

 そして、気付くのだ。あ、おっぱいってホントに浮くんだなぁって。

 おっぱいで思い出したが、胸が大きいと肩が凝るらしいが如何もエルナにはそれが無い。ステータスの所為か分からないが重さを感じない。

 Σまさかこれは虚乳なのでは! と思い下から手で掬い上げる様におっぱいを持ち上げ触ってみると。しっかりとした重みを感じる。ふんわりふわふわと柔らかく、それでいて手に吸い付く様な、むにゅむにゅうっ! とした心地よい感触と手のひらを押し返す、ぽよんぷるんっ! とした張りと弾力の素晴らしさ。

 おお! なんじゃこりゃ! 素晴らしい感触だ何時までも触ってられるぞ!

 ちょっと夢中になっておっぱいを、むにゅむにゅ触ってると気持ち良くなって来てしまい。「ん♡」とを思わず声が出てしまう。

 Σいかん! あんまり触ってると、18歳未満お断りな事になってしまうじゃないか! っていうかハラスメント設定は自分自身には効いてないのか?

 試しに他の所も触ってみる「んっ♡」しびれる様な感じと共に体がキュンッ! となり気持ち良くなる。

 ……うん。ハラスメント設定、自分でする場合は効かないらしい。

 と……とりあえず、エルナの胸は虚乳ではなく本物の巨乳、いや爆乳だな!


 ちょっと、あれな事をしてしまったが。

 俺は見事なまでの自制心を働かせて、自分のと云うかエルナの素晴らしい肢体を目に入れながら、普通に湯に浸かり温泉を楽しむ。

 こうしてお湯に浸かってるとお湯に口を浸けてぶくぶくっ! ってしたく為るんだよね。あと湯船に潜ったりとか、ちょっと遊びたくなるよねぇ~。

 なので、息を大きく吸ってちょっと潜ってみる。ちゃぷんっ! と音お立て湯船に潜ると。あれ? と思う、なんか息苦しくないのだ。

 ちょっと考えてから、目に染みるかもなぁ、と思いながらも目を開けてみる。

 目を開けても全く痛くならないし、普通はぼやけて見える水の中も非常にクリアに見える。ぶくぶくと空気を全部吐き出しても、全く苦しく成らないしHPゲージも微動だにしない。

 エルナって呼吸必要ないの? これってやっぱりエルナの種族の特性だよな?

 もの凄く精霊っぽいけど、精霊が他の精霊にに力を借りて精霊魔法を使うというのも変だし違うだろうなぁ。

 しかし、こうなると、ますますエルナの種族が分からんよなぁ。


 ざばっと湯船から顔を出し空を見上げ星空を見て星空のんびりした後、おそらく、エルナは体を洗う必要は無いんだろうなぁ、と思いつつも頭に体手に足と隅々まで洗った。いや~、もちろん凄く気持ちよかったよ。体中どこもかしこも、すべすべもちもちぷるんっ! って感じで、決して性的な意味では無いよ? うん。


 お風呂から出た後は、髪を乾かしたりと寝る前にすることをして、こちらの世界で初めて寝る事になるベットに潜り込むのだった。

 ベッドの感触は現実で自分が使っている物とは大違いで最高だったね。

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