ただただ平和に過ごしたい

@jhango

第1話  何処やねん.........

目が覚めると知らない天井があった...というか全然知らない部屋にいた。少し暗いな。

あぁ、そうかまだ夢を見てるんだなこれは。そういうことならば仕方がない、もうちょっとだけ眠ってやろう。(思考時間1.5秒)


~30分後~


...あれ...?おかしいなぁ、さっきと全く変わってないじゃないか。う~ん、とりあえずここは何処?

......あぁ失礼、俺..私の名前は富田ユウ、平凡な一人暮らしの大学生である。確か昨日はバイトから帰ってきてお風呂に入ってから自分のふかふかベッドで寝たはず。もしかして転生でもしたか?いやいや死んだ記憶ねぇよ?別に疲れてたわけじゃないし死因がわからない。じゃあ召喚された?召喚者はどこに?そして誰だよ...。もしかして誘拐か?なんでこんな何にもない平凡な大学生を誘拐?あと誘拐者誰?わかんないけど可能性としてはこれが一番高い。だってここほんとに知らないもん。

「わけがわからん。」

言葉が出てしまう。今日の予定は何もないのでゆっくり考えることはできるのだがいかせんもっと情報が欲しい。誘拐?かどうかはまだわからないが幸いどこも不自由なところは無いし体に異常もない。


今いるこの部屋には俺が寝ていたベッド(枕、敷布団ともに硬い)と一つのドア以外何もない。いろいろ探ってみたが監視カメラや隠し扉といったたぐいのものも何一つ存在しなかった。

「何も無いし出てみるか」

ガチャっという音とともにドアが開く。

「眩しぃ」

ほぼ何もない部屋から出ると外だった。部屋が少し暗かっただけあって半目になってしまう。さて、ここは何処なのか。


「.........はっ?」


眩しさに慣れ目を全開にする。するとどうだろう。目の前に二本足で歩くケモ耳の生物が...

バタンっ!!!!!


おっと、ドアを勢いよく閉めすぎた、うるさい。いや待てそうじゃない。何だあれは、ケモ耳?尻尾もあったぞ?いや、幻覚だ。まだ少し寝ぼけるんだ。人間にケモ耳やら尻尾があるわけないじゃないか。まだ少し寝ぼけてたんだなうん。だが今ので起きた。完璧に目が覚めた。よしよし、気を取り直してもう一度...


ガチャ...............バタンっ!!!!!!!!!


おおっとまた勢いよく閉めすぎたうるさい、じゃなくて!!なんか漫画で見たようなドラゴン?とかなんかちっさい妖精みたいないたぞ。あとさっきのはやっぱり幻覚じゃなかった。仮装でもしてるのかと思ったが全然ハロウィンの季節じゃないんだよね今って...。まぁ考えても仕方がない。今はとりあえず情報が欲しい。

ガチャ

外に出てよく見ると建物も現代のものとは思えない古い感じのものだ。さて、どうしたものか。

「ちょいと、そこのお兄さん」

ん?俺のことか?あっこのご婦人普通の人間っぽい。

「そうそう、あんたのことだよ。珍しい恰好してたもんだから声かけちまったんでけどどうしたんだい?そんなところに突っ立って?」


そういえば寝間着のままだったな。だがいいタイミングだ。

「あぁすまない、この服しかなったものでな。それよりご婦人、少しよろしいだろうか?」

「なんだい?私にわかることならいいにだけど。」

「いやね、私実は記憶喪失になってしまってここがどこかわからないんだ。もしよければ教えていただけないだろうか。」


下手なことを言って疑われないように記憶喪失ということにしておく。


「あんらまぁ、そりぁ大変だねぇお兄さん。いいよ。教えてあげる。ここはアルカンディス大国の西の町『スクイラ』っちゅう場所だよ。」

「.....................何て?」

「だからアルカンディス大国の『スクイラ』だよ。」


アルカンディス大国...聞けば500年続く大国で世界で最も大きな国である、らしい。そして今いるアルカンディス大国の西の町スクイラはなんでも最も人間と獣人の共存率が高く人口も多いそうだ。けど俺が言いたいのはそこじゃない。


「何処だよ...」




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ただただ平和に過ごしたい @jhango

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る