第8話
初級鑑定魔法習得の為に1日10時間は瞑想使う
1日は24時間
それはこの世界だって変わらない
なら削るべきは睡眠だろう、4時間まで削っても日中のパフォーマンスは落ちないはずだから残りの10時間は修行と街の探索にあたる
1周目で得たスキルの習得方法をまとめとこう
初級…必要技能を満たしている者が規定の状態で規定行動を規定回数行った時に習得出来る
初級+…初級スキルを規定回数以上使用した場合に派生する
中級…初級+スキルを所持した者が必要技能を満たしている場合に派生する
上級…中級スキルを所持した者が必要技能を満たしている場合に派生する(但し素質が一定以上必要)
マスター級…上級スキルを所持した者の中で1番強い者に与えられるスキル(世界に1人しか存在出来ない)
上級までは通常スキルだがマスター級はエクストラスキル(EXスキル)という分類に分けられる
生憎俺に才能はないから上級以上習得出来るスキルはない
ただスキルは取ったら取っただけステータスに補正が入るというのは時間がある俺にとっては強みになる
祐二は才能という面では魔法適正(全)を持っている時点で天才だ
魔法適正(全)はEXスキルに分類され、魔法に関しては全ての魔法を上級まで覚えられる素質を持っている
剛のもつ勇者スキルも、もちろんEXスキルだ
勇者スキルには段階が2段階ある
1段階解放ではそこまで強くないが、2段階解放は必要技能がかなり高く到達できるものがほとんどいない
その代わり到達した者は覚醒勇者となり人知を超えた強さを手に入れることが出来る
傑はEXスキルを持っていないが、剣道で全国大会に出場した実績がある
それだけの素質があれば、剣術の上級は勿論マスター級まで上げられる可能性を持ってるだろう
やはりそうなると4人の中で1番弱いのは俺な訳で、だからこそ初級スキルを取れるだけ取るってのが必須になってくる
その為には鑑定魔法がある方が効率がいいのだ
そうは言っても無いものは仕方ないので武器スキル習得の為に修行を続ける
剣、斧、槍、棒、槌、弓なんでもやった
空手も勿論やっている
空いた時間には街へ降りある物を探す
下手をしたら修行より大事かもしれない
それがないとレベルアップ出来ないのだ
だが半年探し続けても見つからない
俺は少しずつ焦り始めていた
その焦りから修行はオーバーワーク気味になり身体は悲鳴をあげていたが、弱い俺が妥協する訳にはいかない
そんな状態でフラフラになりながら街中を探していたらついに倒れた
「ん…」
目が覚めると布団だろうか?
なにか柔らかい感触が頭にある
布団よりも柔らかく…
「え、ちょ…まじ?」
予想外の失態に顔面蒼白となる
何故ならそこは初島の膝の上だったから
「こんな可愛い同級生に膝枕してもらってそんな反応するのね」
「いや…ちがっ、違う訳でもねぇか。まぁいいや、助かった」
1周目で初島は祐二と結婚して子供までいた、その記憶がある俺にとっては初島は祐二の女としか思えず、そんな彼女に膝枕されている今の状況には罪悪感しか覚えない
「和泉くんってそんな人だったのね」
そんな意地悪を言ってくる彼女は可愛らしいけど、今の俺にはそんな事はどうでもいい
「まぁ、なんでもいいよ。じゃ」
なるべく塩対応でその場を離れよう
「支くん、片山くん、大倉くんが心配してた」
「そ、俺は異常者だからほっとく様言っといてくれ」
彼らに心配を掛けるのは分かっていたが今は我慢の時
「そんなになるまで何をやってるの?」
「答える義務はない」
「心配もさせてくれないの?」
去ろうとする俺の手を初島が掴む
「心配して欲しくてやってる訳じゃない、ほっといてくれ!」
「っ!」
こんな言葉を重ねて彼女を傷つけるのは本意ではないが、察した祐二が何とかしてくれるだろう
手を掴む力が緩んだので振り払って寮へと帰る
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