第3話

寮に帰ってきた俺たちは教会へと向かう

寮の隣に教会があるのが疑問だったがこの時の為だったのかと納得した


教会では女神の像の前で「女神の祝福により授かりし力、我の物となるべく力振り与えられん」と言うことで能力があがるらしい


1人ずつやらないといけないし、片膝付いて両手を上に挙げた状態で言わないとダメらしくかなりの拷問だ


次は俺の番


「女神の祝福により授かりし力、我の物となるべく力振り与えられん」


身体が青白く光る

これは…


「凄まじいな」


なにもしなくても能力が上がった事が分かり力が湧いてくる


残りの半年間俺たちはダンジョンに挑み続けレベルを上げた

俺がレベル25、祐二がレベル30、傑がレベル24、剛がレベル26

魔法が1番火力がある為トドメを刺すことが多かった祐二が1番レベルが高くなった


初級ダンジョンは攻略し、今は中級ダンジョンに挑んでいる


クラスメイトの中でも俺たちはトップクラスの実力を持っていた


1年間ここで過ごしたという事は、ここを離れるという事だ


戦う者達は討伐者となり害獣を倒す事でお金を稼ぐ

戦えない者は、街中で働いて生きていく事になる


お金の単位はギルだったが物価等は地球に近かった

これも先代の異世界人の影響だろう


討伐者には100万ギル

それ以外には20万ギル支給される為路頭に迷う事はないだろう


討伐者となる者は試験を受け合格することで討伐者カードをもらう

目安としては初級ダンジョンクリアレベルなので中級ダンジョンに挑んでいる俺たちは無条件で討伐者カードを貰えた


討伐者にはランクが存在する

登録したてはEランクー初級ダンジョンクリアレベル

Dランクー中級ダンジョンクリアレベル

Cランクー上級ダンジョンクリアレベル

Bランクー上級ダンジョンソロクリアレベル

Aランクー災害指定害獣討伐レベル

Sランクー天災指定害獣討伐レベル


Sランク討伐者は先代の異世界人に1人いたらしいが寿命で亡くなったそうで今は不在


俺たちはこの1年でかなり強くなったと思っていたけど全然大したことはなかったらしい


余談だが討伐者は月給+討伐報酬が貰えるのだが、Eランクの月給は2万ギルでSランクは300万ギル

手元に400万ギルあるのでそこまで苦しくはないけど早くランクをあげないと後々苦労しそうだ




俺たちは中級ダンジョンクリアするまで王都に残った

レベルもなかなかあがりにくくなってきていたので進むスピードは上がらず

半年かけてようやく中級ダンジョンをクリアしDランクとなった


初島は王都の商店街のパン屋で働いていて、偶然見付けた祐二が何度も通い口説いて

今では付き合っているらしい


正直めちゃくちゃ羨ましいがそんな行動力は俺にはないし祐二は良い奴だから幸せになって欲しいと思う


それからはひたすら外で害獣を狩り続けた

途中山本が仲間に加わった

山本は男女2人ずつのチームを組んでいたのだが、盗賊に襲われ男2人は殺され山本ともう1人の女子は盗賊の慰み者にされたらしい


たまたま俺たちが受けた盗賊討伐の依頼がその盗賊で、山本ともう1人の女子を助けた

2人とも当初は心も身体もズタボロだったが

剛たちの優しさに触れ少しずつ回復していった

もう1人の女子はもう戦いたくないと討伐者を辞めたが、山本は心を癒してくれた剛と恋人同士となりチームに加わることとなった


それから1年間無我夢中で害獣を狩り続け気付けばレベルは50を越えていた


試しに上級ダンジョンへ挑戦したらあっさりとクリアし、俺たちはCランクになった


Cランクからは月給が50万ギルを超え

相当な実力者として他の討伐者から尊敬される存在となる

この世界にきて3年、俺たちのチームはちょっとした有名人となった

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