異世界転移編
第1話
激しい光に視界を奪われた
「祐二ー!傑ー!剛ー!」
大声で叫ぶが返事はない
光が収まり徐々に視力が回復してきた
「どこだここは」
視力は回復したのに辺り一面真っ白
それに教室にいたクラスメイトの姿も見当たらない
(スキルを選べ)
脳内に声が響く
なんというか気持ち悪い
声が響くというか文字が浮かんでくるような
「対話をしたい」
(スキルを選べ)
会話は不可能
まるでゲームのチュートリアルのような…
目の前にスマホのような物が現れた
〈スキル一覧〉
・魔力増加
・魔法想像
・魔法適正+
・剣術
・槍術
・弓術
・斧術
…
…
…
スマホの画面にはこんな感じだった
これがスキル?
本当にゲームみたいじゃないか
スキルの数は尋常ではなく全て見るのにかなりの時間がかかった
中には魔王や戦士、賢者などのスキルというより職業のようなものまであった
厨二心のままに選ぶとしたら魔王なんて最高だろう
だが俺の性格はそれを許さない
情報を得られないかと色んな操作をしてみる
スキル名を長押ししてみた
すると…
・弓術
〈スキル名:弓術〉
効果:弓の扱いが上手くなる
派生スキル:弓術+、中級弓術、上級弓術、弓マスター
使用方法:指定武器所持時発動
必要技能:力10、技15、速5
詳細画面が出てきた
派生スキルに必要技能…
分からない言葉が多すぎる
俺は全てのスキルの詳細画面を見た
・魔王
〈スキル名:魔王〉
効果:魔王の如き力を手に入れる代わりに聖属性が弱点になる
派生スキル:魔神
使用方法:常時発動
必要技能:体力10000、魔力10000、力500、技500、速500、魔500
スキルの中で1番必要技能が高かったのが魔王だった
レベルという概念もあるみたいでますますゲームっぽい
数あるスキルの中で俺が選んだのは…
・リセットボタン
〈スキル名:リセットボタン〉
効果:1度だけ転移時に戻る事が出来る
派生スキル:なし
使用方法:スキル所持者が生存時「リセット」と叫ぶ
必要技能:なし
EX:リセットボーナス有
リセットボタン
EXって言うのも気になるし
リセット出来るっていうのがゲームっぽくていい
なにより必要技能がなしっていうのがいいと思った
・リセットボタン
このスキルにしますか?
○はい ○いいえ
迷わずはいを選択
すると再び視界が激しい光に覆われる
視力が回復してきた
今度はさっきのような白い部屋ではない
でかい部屋だ
高校の体育館くらいはありそうな広さ
装飾は結構派手で金色のシャンデリアのような物まである
「和泉っ!!」
「傑!」
俺を見付けた傑が駆け寄ってくる
辺りを見回すとクラスメイト達もいた
祐二と剛も合流した
3人に確認した所3人も白い部屋に行きスキルを選んだらしい
祐二は魔法適正(全)、傑は剣術+、剛は勇者というスキルを選んだらしい
魔法適正はあったが(全)はなかった、剣術はあったけど剣術+はなかった。
それに勇者なんて見かけてもない、魔王はあったけど
俺もスキルを聞かれたが格闘術と嘘をついた
リセット出来るスキルなんて人に言うものではないだろう
剣道部の傑は剣術+があって、主人公っぽい剛は勇者がある
それぞれ人によって選べるスキルが違うってことか…
「転移者の皆様!!どうか私の話を聞いてください」
教会の司祭っぽい服装をしたおっさんが大声で叫ぶ
「私の名前はケジリ=ホーキンス。女神教の司祭です。貴方達はこの異世界に召喚されたのです」
薄々感じていたから、ですよねって感じ
本当に異世界転移なんてあるんだな
たまに行方不明者がでるのも異世界転移のせいだったりして…
それを聞いたクラスメイト達の表情は様々だった
歓喜する者、泣く者、複雑な表情をする者
クラスメイト達が落ち着いてからケジリは説明を始めた
この世界の名前はユーグレナというらしい
想像通り剣と魔法の世界だ
ユーグレナには人間が住むアルカナ大陸と魔族が住む魔大陸の2つの大陸があるらしい
人間と魔族が争っていて魔王を倒してくれ
なんて事はなく人間と魔族は良き隣人として暮らしているらしい
ただこの世界には害獣と呼ばれる生物がいて
それらは人間と魔族を食料にして生きている
害獣に対抗する為、女神が50年に1度異世界人の召喚が出来る召喚陣を作ったとされている
50年といってもアルカナ大陸と魔大陸交互に召喚している為、アルカナ大陸での召喚は100年ぶりだそうだ
人間と魔族も害獣と戦っているが異世界人の中にはとんでもない強さの者がいるらしい
それにはきっとスキルが関係しているのだろう
最後にこの世界に召喚された者は元の世界に戻る事は出来ないと告げられた
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