仲の良い?兄妹
あの後結局説得を繰り返してどうにか離れてもらった。
…一発出してしまったが…
不覚ッッ!ゆっくり、ゆっくりと刺激されていて我慢が限界だったのだ…
佳世曰く…
「一番濃かったです♡」
とのこと。
何も考えない方向…じゃあもうダメか…
無責任で中にぶっ込んむのは流石にアウトだ。
かと言って結婚…?
それは出来ない。そういう法律だ。
佳世が言ってたようにセフレ?
…モラル先輩が気を失ってるが大丈夫であろうか。
「危険日って…花。お前はどうしたいんだ?」
このことばかりは真剣に話しかける。
3年間で得た気迫が…こんな痴情のために使われるなんて…
「流石に中学生だからまだ妊娠はしたくないからね。ピルでも飲んどけばなんとかなるよ」
ピル万能すぎない?
「そういうもんなのかよ?」
「医学に特化したスキルの人が精製してるから大丈夫だよ…多分」
おい。多分って聞こえたぞ多分。
そんな会話をしていたら病室のドアが開く。
(あれ?いつ鍵が開いてたんだろ?)
とぶっ込むのに夢中で人が出入りしてたのに気づいていなかった佳世を置いてとある人がやってくる。
「よぉ、大丈夫か…って余裕そうだな。智也」
「お前も元気そうで良かったよ…勇雅」
姿を現したのは幼稚園の頃からいつも一緒にいる、共にあの3年を生き延びた1人だ。
「電話が来た時はビビったぞ?お前がトラックに轢かれてたなんて思わなかったからな」
「その話はした気が…ってそういうことか」
「え?お兄ちゃんどういうこと?」
まだ佳世には異世界について言ってない。
普通に考えてラノベオタクでもありえないと一蹴するような話だ。
比較的(?)常識人な花はそんなこと言ったって伝わりやしないだろう。
それを大いに理解してなのか気を利かせてくれているのだろう。
「俺の記憶違いだよ。なんでもないから」
言葉を濁してそう答えておく。
まだあんな馬鹿げたことを夢だと思ってしまう自分だっている。
そんな夢見心地を味わっていると、
それを察した勇雅は
「大丈夫だぞ智也。俺は全部覚えてるからな…」
「あぁ良かった。お前も忘れてたらシャレにならないからな…」
2人してニコッと笑い飛ばして
「「あのゲームのことを!」」
思わず同じ表現になって言葉がハモリを見せたことで声を出して笑う。
「?ゲームってなんのこと?」
ピンと来ていないのは当たり前なのだが、
頭を左右に振り子のように揺らしながら思案するさまはやはり可愛らしい。
「こっちの話だから佳世ちゃんは心配しなくて良いよ」
にっこりイケメンフェイスに彩られた笑顔は男から見ても様になっていてこういう奴が女を引っ掛けるチャラい奴になっていくんだろうな…なんて軽く遠い目をしていると、
「あはい大丈夫です」
なんて佳世が淡白に返す。
「おい、智也よ。今日の花ちゃん冷たくねぇか?」
俺に投げかけられた質問に自信満々に花が答える。…ってまさか…
「お兄ちゃんとセフレになったので!他の男に興味なんてないですし、浮気なんて疑われたくありませんから!」
と中くらいの胸を張ってそう宣言する。
「は?セフレ?」
現状が理解できてなかった勇雅だが、
理解力は人並みズバ抜けていてすぐに結論に達する。
「智也が佳世ちゃんを襲ったッッッッ!!!」
「なんでそうなんだよ!」
「お兄ちゃんの電マを私のマンゴーに…♡」
なんだこいつ。片方をやべーやつ。で比喩しないと死ぬの?
「てか、誤解を生むから変な発言はすんな!」
「状況証拠的にお前だろ!認めろ!罪を!」
「おい、佳世。本当のことを言え。さもないと…これから一週間頭撫でない…」
からな。と言う前に食い気味で…
「私から襲いました誘惑に耐えられずにバナナをマンゴーにぶっ込みましたすみません調子に乗りました撫でないのはやめてください死んでしまいます」
一週間でも相当きついらしい。
(いや、あいつはいつも
「お、おい、なに泣いてんだよ優雅」
「…世の中の不条理について悟ってただけさ」
「「?」」
茶番を繰り広げているといつの間にか時間はもう22時だ。
中学生はもう出歩くやつはそうそういない時間帯だ。
「もう時間だ。ちょっと待ってろ。少し手続きしたら帰るぞ」
「あいあい…」
「りょうかいなのです!」
そうしてナースコールを使って治ったことを知らせたらナースが泡吹きかけて大変だったな…
医者の人にも白目を剥かれたが詳しいことは適当にはぐらかして手続きは少し手間取ったが比較的速く終わることができた。
明日は休んでから学校に行くか…
あいつらが日本に来るまでもう少し時間があるだろう。それまでの平穏は少しでも堪能しておくことにしよう。
「武器の手入れをして、袴洗っておいて、薬草の整理…やることが案外あるな…」
ぶつぶつとこれからやることをまとめていく。暇な時は訓練か、家事ぐらいしかやることもなかったしな…
「って、お前ここは日本だぞ?武器とか持ってたら一発アウトだぞ?」
「あっ」
「あのなぁ…気が抜けてないのはわかるけどな。少しはゆっくりしたって良いだろ?」
「まぁそうだけど…やることないって逆に俺には辛そう」
「お前の性格からしたらな…ってそうだ。お前ゲームでも作ってみたら?」
「1日で出来そうな簡単なものだけな」
「できたら見せてくれよな」
「いいぞ」
…こんなどうでも良い会話もここの平和を象徴しているようでやけに落ち着いたのだった。
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