追憶

どうしてこうなった()

目を開くと自然と体に重力が重くのしかかる。


「う…戻ってきた…のか」


記憶は…ある。


トラックに轢かれて異世界にとばされて魔王を倒して今に至るまで全ての記憶が俺の中に残っていた。


…?


体が何かおかしい。


別に不調を感じるというわけでもなく…

この世界での体が創り変わっていくような感覚。


最初に感じた重みは先ほどまで大幅に強化されていた体だったのに急に一般中学生まで体が退化していたため体感が変わったのだろう。


次第に体中の違和感が抜けてきて、

体の重みが取れてくる。


シュウゥゥウ…と体から蒸気が発せられていることに気づき慌てる。


「わっなんだよこれ!体が熱い…!」


そうして2回目となる意識が失われる瞬間。

病室のドアが開いた気がした。


-------------------------


「大丈夫かなぁ…お兄ちゃん」


不安な気持ちに駆られながら目的の病室を目指す。


私は宵咲佳世。さっきトラックに撥ねられちゃった不憫な兄を持つ中学1年生だ。


お兄ちゃんより遅く生まれたから妹なのだ!えっへん!


30分ほど前に家に帰ってきた私は家にお兄ちゃんがいないことを不思議に思っていたのだが、学校からの連絡で兄がトラックに撥ねられたと連絡を受けたのだ。


それを聞いて落ち着けなくなっちゃった私は急いでバスに乗り込んで先生から聞いた病院まで行き今に至る。


お兄ちゃんは昔から正義感が強くて困っている人のことを見過ごせないのだ。


それが今回悪い方向に向かっちゃっただけ。


幸い命に別状はないらしいけど、体はほとんど全身が折れているらしくしばらくは病院生活なんだと聞いた。


「えぇと…305号室… 305号室は…っと、あった!」


お兄ちゃんが眠る部屋を見つけ意を決してドアを開く。


「失礼します…ってお兄ちゃん起きてる!って寝たー!」


一瞬胴を起こしたと思ったら意識が無くなったようにベッドに再び倒れ込んでしまった。


慌てて駆け寄ると…


「あれ?お兄ちゃんこんなに筋肉ついてたっけ?…なんかカッコよくなってるし…」


私の知るお兄ちゃんは太っていないながらも筋肉は人並みよりちょっとはみ出てるぐらいのスポーツをやっている人間と同等クラスのものだったと認識していた。


だけど今はどうだ。


細身ながらもしっかりとしていて筋肉が凝縮されたような至高の体つきになっているではないか。


しかもオーラが出ているのかのようですごく男の魅力が醸し出されていて蠱惑的に映る。


…襲ってしまいたい。


兄妹ながら禁断な関係に堕ちてしまいたくなる。…ここが病院で、彼が怪我人で良かった。


この状況ではなければ襲ってしまうだろう。


元々お兄ちゃんのことは大好きだった。


ひたむきに努力するその姿は、カッコよく、

誰にでも優しくて人徳は、優しくされた人に妬いてしまう。


そんな姿を生まれ落ちてからずっと見てきて

どんどん彼の魅力に惹かれていった。

禁断だろうと収まることを知らないその愛情はどんどん募るばかり。


…一回落ち着け私。


こんな時はお兄ちゃんの匂いを嗅ぐに限るけど生憎手持ちがない。


…いや、何を忘れているのだ。私は。


目の前に居るじゃないか。


しかし今、お兄ちゃんは怪我人だ。

容易に触れてはいけないだろう。


でも、彼は先程起き上がることができていた。…もう一度よく見てみよう。


…え?折れてない…?


全身が生まれ変わったようなその姿には傷一つなく、折れているような箇所も見当たらない。


もし折れていたら不味いと思い控えめに触っても見るが反応はない。


つまり…


フィーバータイム好きにし放題だ。


念の為周りを確認して内側から鍵を閉めさせてもらう。


これで私の使


(スキル【遮蔽する眼】!)


これで私たちが何してるか分からないね♡


まずは失礼して布団を捲る。


そこには寝汗をかいてぐっしょりとしているお兄ちゃんの身体が…♡


ムンムンと感じるいやらしい匂いは私の獣を呼び起こすことなど造作もない。


「はぁ♡お兄ちゃん♡最高♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡好き♡」


手を下半身に滑らせて器用に動かす。

指にヌメっとした液が付いて準備は完了だ。


そのままお兄ちゃんのズボンに手を伸ばして…


「わぁ♡これが…お兄ちゃんの…♡」


その後のことはあまり覚えてない。


看護師が来ても気付かれることは無かったから私が止まるのは目の前に居る彼が目を覚ます頃だろう。


ただ一つ言えることは…


お兄ちゃんはどんなことでも最高なんだということだけだった♡


--------------------------


うぅん…やけに体が重い…いや、体がじゃなくて体に何か乗っている…?


重い瞼を開いて驚いた…とても、とても。


なんせ俺が目にしたのは下半身が露わになって合体しながら寝ている妹だったのだから。


------------------------------


どうも。赤井錐音です。

今作はトラックに撥ねられたのやつを更新しない週に不定期で投稿する作品です。


こちらは1話が比較的短くなると思うのでサクサク読んで頂けたらと思いまする。


性描写は無しでいこうと決めていたのに…


妹LOVEな友人と談義を交わしていくと…

(ヤベェ…書きてぇ)

と疼いてしまったのがことの始末。


結果このザマです。


こうなったら好き勝手やってやるつもりです。


絶対に身内バレしてはいけないアカウントになってきたな…(遠い目)( ^ω^ )

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る