残暑

暮らしの淋しさを黙らす為に

今宵も顔も知らない声とねんごろになる

それは草を食んだ苦い汁を飲み込む時に似ている


リールーリールーと

いつの間にか秋虫が鳴き

その声はわたしに飽きているようで

から返事をする


明日来るのさよならは


それでもいいけど、置いていってね

私の心


嫌われちまったかなしみに

どうしようもなく流れる涙

それは大きな流れになり海へと

流れ込んで混じり合い解けない

蒼になる

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